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吉田、伊調らで「金」3個を 女子レスリング

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2016/8/17 6:30
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今回の五輪から階級が2つ増え、代表6人の布陣で臨む女子レスリング。53キロ級の吉田沙保里、58キロ級の伊調馨(ALSOK)の、ともに五輪史上初となる女子個人種目4連覇をはじめ、最低でも金メダル3個以上、全員のメダル獲得を目指したい。

吉田(左)はチームの顔。体育館の外に響く元気な声で練習を引っ張っている=共同

吉田(左)はチームの顔。体育館の外に響く元気な声で練習を引っ張っている=共同

選手に過度な緊張なし、登坂で勢いを

リオに入ってから毎日、選手たちを見ているが、2時間ほどのマット練習の動きなどからも過度の緊張は感じられず、全員の調子が日増しに上がっている。男子のグレコローマンスタイル59キロ級で銀メダルを獲得し、1952年ヘルシンキ大会からのメダル継続の伝統を守った太田忍(ALSOK)の活躍には女子チームも大きな刺激を受け、気が引き締まった。

チームの顔である吉田が引っ張る練習では体育館の外にまで響くような元気な声が出ており、スパーリングにも実戦さながらの気迫がこもるなど、雰囲気は上々だ。全階級でメダルを獲得した柔道男子に続き、全員で日本にメダルを持ち帰りたい。

日程は17日、18日の2日間(日本時間)。順調にいけば、48キロ級の登坂絵莉(東新住建)が最初に決勝の舞台を踏むことになる。五輪初出場とはいえ、世界選手権3連覇中で、この階級では金メダルに最も近い。初の栄冠に輝いて勢いをつけ、伊調の4連覇へとつなぎたい。

登坂はポイントを取る攻撃力は高いだけに、ディフェンス力をいかに高めるかが頂点への鍵を握る。今年2月のアジア選手権で中国の孫亜楠に敗れた際も内容的には良かったのだが、返し技を食らったのが響いた。

攻撃をしかけた後の防御姿勢をしっかり取り、カウンターを受けないよう細心の注意を払うことが大事。無駄な失点を極力減らすことができれば、実力の拮抗した階級で競り合いを制していくことは十分に可能だ。

吉村祥子氏

吉村祥子氏

伊調は低い構えがポイント、焦らずに

伊調は今まで以上に他国のライバルから研究されている。今年1月の国際大会でモンゴルの選手に敗れたが、相手は自分の技をしかけるというよりも、徹底的に伊調の技を防ぎ、最後のカウンターに賭けるというような戦いぶりに終始した。

強いタックルを警戒し、低い構えと力強い組み手で封じ込めようとする相手に対し、ポイントを取ろうと焦って技をかけにいったところで、逆にポイントを奪われた。今回、ほかの選手たちも同じような作戦、戦略を立ててくるだろう。相手がしっかり構えてきた時に「崩そう、崩そう」として自分のほうが腰高になってしまい、足をうまく運べていない時がある。

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