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ラグビー7人制 男子日本、4位と躍進の理由

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2016/8/12 20:19
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リオデジャネイロ五輪で4位と躍進した男子の7人制ラグビー日本代表は、見ていて本当に気持ちのいいチームだった。チームとしての一体感があり、日本の強みで勝負するという意思が、選手間で統一されていた。

具体的なプレーでいうと、まずスクラムやラインアウトというセットプレーでしっかりボールを確保できた。特に、キックオフで優勢に立てたのは大きい。

南ア戦でトライを決める桑水流。運動量が多く一体感もあり、見ていて気持ちのいいチームだった=共同

南ア戦でトライを決める桑水流。運動量が多く一体感もあり、見ていて気持ちのいいチームだった=共同

15人制と共通していた勝つための条件

短時間でトライが生まれる7人制は、キックオフが多発する。ボールを蹴るのは、15人制と反対でトライを挙げた側のチーム。ここでボールを再確保できれば、ずっと攻め続けられることになる。攻撃の時間をできるだけ長くしたい日本にとって、重要度の高いプレーだった。

戦術的な準備も万全だった。相手が反則を犯した後は、素早く攻めるだけでなく、必要なところではタッチラインの外に蹴り出し、陣地とボール確保を優先する。セットプレーからのサインプレーやモールでトライを奪うなど、攻撃の手段も練られていた。

倒れた選手が立ち上がり、再び持ち場に戻る速さも際立っていた。守備時にはタックル後にすぐにディフェンスラインに戻るから、相手のランナーを複数人で囲い込むことができた。

事前の準備や、セットプレーの安定、運動量といったところは、昨年のワールドカップ(W杯)を戦った15人制代表でも大事にしていた。日本が世界で勝つために必要なことは、7人制でも共通するところがあったということだろう。

チームのバランスも良かった。主将の桑水流裕策はキックオフや密集戦で体を張ってボールを確保。目立たない下働きでチームに貢献する、替えの効かない選手だった。逆に、レメキ・ロマノラバのようにボールを持って勝負できる選手もいる。

トンガにルーツを持つレメキや、いずれもフィジー出身のトゥキリ・ロテ、副島亀里ララボウラティアナラという海外出身選手の3人もチームプレーに徹していた。出身国に関係なくひとつのチームになれていたのも、昨年の15人制日本代表と似ている。

リオから正式種目に採用された7人制では、全ての国が五輪初出場だった。会場に入れるスタッフの数が普段の国際大会より少なかったり、コンディションのピークの持って行き方が今までと違ったりと、どの国も手探りの部分があったはず。

日本が初戦で当たったニュージーランドはミスが多く、個々で無理に勝負する場面が目立つなど、らしくないプレーが続発していた。日本がチームを勢いづける金星を挙げられたのは、五輪への対応という意味でも勝っていたからだろう。

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