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自分のリズム生む、イチローのルーティン

革命家イチロー迫るメジャー3000本

投手としての日本ハム・大谷翔平はイニング間のキャッチボールなどについて、決まってこうするというルーティンは設けていないという。打者兼務の場合、時間が取れないことがある。ルーティンがもしできなかったら、それを引きずり、かえってリズムが乱れる、と懸念しているわけだ。

ルーティンを設けるかどうか。消極派と積極派に分かれるが、傑出した打者はルーティンを持っていることが多い。

王貞治・ソフトバンク球団会長は打席に入ると手のひらにぺっぺっとつばをかけ、土に触ってバットを握った。すでにベンチの中から始まっていたという一連の「式次第」はゆるぎないものだった。全ては自分のリズムを作り出すためだった。

打者は投手の投球を待ち、それに合わせる受け身の存在だ。せめて自分で仕切れることは何でもやり、自分のリズムに持ち込みたい、というわけか。よるべなき打者の底知れない孤独が、そこには横たわっている。

イチローも飽くことなく、決まった日常を繰り返してきた。マリナーズのコーチだったブライアン・プライス現レッズ監督は「何年もみたけれど、ウエートトレーニング、打撃ケージの練習、試合前の運動、アーリーワーク、全て変わらなかった。不変のルーティンが、日本のスーパースターを米国のスーパースターにした」と語る。

イチローはこう語っている。「日々やっていることを同じようにやることが大切だと信じています。心から持っていくのは難しいですが、体をいつもと同じように動かせば、そのうちに心がついてくる」(オリックス・宮内義彦シニア・チェアマンとの対談で。「プレジデント」誌、2016年2月15日号)

一つの高みに達した打者のルーティンは信仰に近くなっていくのかもしれない。

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