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錦織がウィンブルドンで手にした2つの収穫

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2016/7/9 6:30
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男子テニスの錦織圭(日清食品)がウィンブルドン選手権で2年ぶりに16強に進んだ。最後は大会前に痛めた左脇腹の状態が悪化し、4回戦を途中棄権した。それでも「プレーにはすごく満足している。痛みと戦いながら力を出しきったことも自信になる」と、晴れやかに芝のコートを去った。しかし、本人の思いとは裏腹に日本のファンにとって気になる問題も出てきた。けがの回復具合だ。開幕まで1カ月を切ったリオデジャネイロ五輪に間に合うのだろうか。

芝のコートへの苦手意識消える

3回戦では「痛みと戦っていて、勝ちたいという欲が出てこないからか、無の状態だった」=共同

3回戦では「痛みと戦っていて、勝ちたいという欲が出てこないからか、無の状態だった」=共同

錦織にとって、ウィンブルドンでは2つの収穫があった。まず、芝のコートへの苦手意識が消えたことだ。

大会前には「芝のコートではハードやクレーに比べて、百パーセントしっくりくるテニスが見えてこない」と話していた。だが、大会に入るとダウン・ザ・ラインにバックハンドが決まり、フォアの緩いスピン系のボールも駆使し、スムーズにプレーできるようになっていた。3回戦を終えると「ストローク戦はだいぶ自信がついてきた」と語り、4回戦の後には「ストロークはかなりいけるし、(けががなく)サーブがいつものように打てればやれると思った。芝のコートが少し好きになったかな」と話した。

6月中旬にハレ(ドイツ)で行われたゲリー・ウェバー・オープンの1回戦で脇腹を負傷した。医師に「悪化しても大ごとにならないよ」といわれていた。それから約2週間後に試合を迎えたウィンブルドンでは「百パーセントではないけれど、百パーセントに近い状態」と話していた。ただ、問題は医学的には完治に近づいても、本人がどう感じるかだ。

これまでけがが多かったからか、錦織は痛みに敏感で、やや神経質なところがある。「痛い」「違和感がある」と思うと気になって、試合中に元気がなくなってしまうことがよくあった。それが如実に現れたのが同じハレの大会でふくらはぎを痛めて臨んだ昨年のウィンブルドン1回戦。ストレート勝ちできる内容ながら要所で焦って無駄なミスが出て、フルセットまでもつれ込んでようやく勝利。2回戦は棄権した。

今年のウィンブルドンでは2回戦に1セットを奪われたが1、3回戦はストレート勝ち、3回戦は2時間かからずに終えた。「痛みと戦っていて、勝ちたいという欲が出てこないからか、無の状態だった」と、プレーへの集中力が切れなかった。3回戦ではファーストサーブは最速190キロまで出た。しかしその翌日、突然、それまでとは比べものにならないほどの痛みに襲われた。

試合前のウオーミングアップを見れば誰の目にも普通でないのは明らかだったのに、本人は「ここまで試合になればやれていたから可能性を信じていた。棄権するつもりは全くなかった」と4回戦に突入。試合中に医師に「痛みを減らす方法はない」と通告されても、すぐには棄権しなかった。「よく考えたら(あのプレーで)勝てるわけないですよね」。錦織も苦笑してこう振り返るほど、集中していた

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