2019年1月22日(火)

日本サッカー世界への挑戦

フォローする

南アに快勝…それでも残るサッカー五輪代表の憂い
サッカージャーナリスト 大住良之

(1/2ページ)
2016/7/1 6:30
保存
共有
印刷
その他

8月に開幕するリオデジャネイロ五輪に向けた国内最後の親善試合で、サッカーのU-23日本代表が南アフリカに4―1で快勝。手倉森誠監督は「自分の気持ちだけが晴れない」と、五輪代表メンバー18人(オーバーエージの3人が入るため、実質的には15人)への絞り込みに悩むうれしい悲鳴を上げた。

勝ち越しゴールを決めた中島(右)。「切れ味も素晴らしい」と手倉森監督=共同

勝ち越しゴールを決めた中島(右)。「切れ味も素晴らしい」と手倉森監督=共同

中島らケガからの復帰組、上々の結果

1月のアジア最終予選(アジアU―23選手権)で活躍した選手のうち、DF室屋成、亀川諒史、松原健、山中亮輔、岩波拓也、奈良竜樹、MF中島翔哉、FW鈴木武蔵、久保裕也と、信じがたいほどたくさんの選手が故障、一時はどうなることかと思ったが、この試合で室屋、亀川、松原、中島、鈴木が復帰、「海外組」のため招集を見送られた久保と南野拓実をのぞくこの年代の「ベスト」に近い布陣となった。

ただし、オリンピックではレギュラーが確実視されるGK中村航輔とMF遠藤航は出場を見送られた。遠藤は前週末のJリーグで左ひじを負傷していた。

注目は、ケガから復帰後まだJ3でしかプレーしていない室屋と短時間の交代出場しかない中島。「きょうは復帰組を主体にメンバーを組んだ」と、手倉森監督も、「最後の見極め」だったことを認めた。

結果は上々だった。右サイドバックの室屋は前半から何度もオーバーラップを繰り返してアシストも記録、後半半ばにはポジションを左サイドバックに移し、登録選手数が少ない五輪のサッカーで必要になる「複数ポジションプレーヤー」であることを証明した。

そして中島は1点目と3点目の2得点。2点目のときにも、サイドチェンジで決定的な仕事をした。「様子を見たくて先発させたが、切れ味も素晴らしく、90分間プレーさせてしまった」と手倉森監督。「五輪の連戦に耐えられるコンディションにもっていくのが私の仕事」と、ふたりとも「当確」であることを示唆した。

試合は30分に亀川のハンドで与えたPKを決められ、1点を失ったが、前半のうちに3点を連取、後半開始直後にも1点を追加して4―1とし、終盤の南アフリカの猛攻をしのいでそのまま勝利をつかんだ。

南アに快勝。手倉森監督は五輪代表絞り込みに悩んだ=共同

南アに快勝。手倉森監督は五輪代表絞り込みに悩んだ=共同

2点目は矢島がきれいに合わせて奪取

1点目は36分、自陣からMF井手口陽介がFW浅野拓磨に入れた縦パスを浅野がMF矢島慎也に流すと、浅野と入れ替わるようにボランチのポジションからMF大島僚太がとび出し、矢島のパスを受けて抜け出す。そしてGKを引きつけると左に流し、ノーマークで走り込んできたFW中島が無人のゴールに流し込んだ。

2点目は前半追加タイム入り直前の45分。この日の4得点中、最も見事だった。自陣左サイドでのテンポの速いパス交換を南アフリカの2選手が囲もうとしたがMF中島が抜け出し、間髪を入れずに右前方に大きくサイドチェンジ。胸で受けたMF矢島がゆっくりドリブルで進むところに右外からDF室屋がオーバーラップする。矢島のパスで室屋が突破。中央にはFW浅野とMF野津田岳人が走り込み、前後してニアポスト前に詰め、南アフリカの守備陣を3人引きつける。しかし室屋の選択はこの2人の後ろのスペース。そこにパスを出すと、走り込んだ矢島がきれいに合わせてゴールにたたき込んだ。

  • 1
  • 2
  • 次へ

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

サッカーコラム

関連キーワード

電子版トップスポーツトップ

日本サッカー世界への挑戦 一覧

フォローする
アジアカップ初戦のトルクメニスタン戦で戦況を見つめる森保監督=共同共同

 今回は1年半後に迫った2020年東京五輪に挑むチームの道のりを展望する。
 東京五輪のサッカー競技は、総合開会式(7月24日)の2日前、7月22日に始まり、閉会式(8月9日)前日の8日まで行われる。男 …続き (1/11)

アジアカップに向けた日本代表の合宿が始まった=共同共同

 2018年は日本のサッカーにとって実り多い年だった。何よりもロシアで開催されたワールドカップではアジア勢で唯一、1次リーグを突破。 …続き (2018/12/29)

記者会見する森保監督。経験の浅い選手への期待を語った=共同共同

 「ロシア・ワールドカップやこれまでの日本代表を引っぱってきた経験豊富な選手たちの力を借りたいという気持ちもあった。しかし経験の浅い選手にこんどは自分たちで新しい日本代表を築いていくんだという強い気持 …続き (2018/12/14)

ハイライト・スポーツ

[PR]