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守・破・離への道(岡田武史)

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今治からチャレンジする若者育てたい

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2016/6/29 6:30
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サッカーの四国リーグは既に折り返し地点を過ぎ、私がオーナーを務めるFC今治は10戦全勝と順調に白星を重ねている。今は中断期間に入っていて8月からリーグは再開するが、残り4試合もしっかり勝ち切って日本フットボールリーグ(JFL)昇格に弾みをつけたいと思っている。

4月に取締役だった矢野将文がFC今治の新社長となり、私は会長に退いたけれど、日本サッカー協会の副会長職を拝命したこともあって相変わらず東と西を頻繁に行き来する毎日が続いている。何をするにしても時間が足りないというのが正直なところだ。

8月26日から3日間のワークショップ

慌ただしい日々でもイベント「バリ・チャレンジ・ユニバーシティー」の開催を楽しみにしている

慌ただしい日々でもイベント「バリ・チャレンジ・ユニバーシティー」の開催を楽しみにしている

そういう慌ただしい日々の中で今、開催を楽しみにしているのが「バリ・チャレンジ・ユニバーシティー」というイベントだ。8月26日から28日までの3日間、今治に高校生以上の学生や若い社会人を100人ほど集めてワークショップを開講するのだ。講師は建築家の鈴木エドワードさんや元国会議員で東大教授の鈴木寛さんらFC今治のアドバイザリーボードメンバーが務めてくれる。私も学長という立場で参加する。

ワークショップを始めるきっかけをつくってくれたのも15人のアドバイザリーボードの面々だった。ニュースキャスターの国谷裕子さんらメンバーは多忙な人が多くて、なかなか一堂に会することは難しいと思っていたけれど、昨年試しに声をかけてみたら出席できなかったのは2人だけという盛況になった。

そこで今後何をすべきかという侃々諤々(かんかんがくがく)の議論があった中で、元内閣官房参与で多摩大学大学院教授の田坂広志さんが「物理的に重いものは大きければ大きいほど動かせないけれど、人の心は大きな話ほど動かせる」という話をされて、「みんなで一緒になって今治で何かをやろう」ということになった。それが今回のワークショップ型イベントの開催につながったのだ。

3日間の期間中にはアドバイザー同士のトークセッションが「スポーツと金融」「スポーツと地方創生」「スポーツと人材育成」をテーマに行われる。スポーツと金融は畑違いだが、残りの2つには自分も参加するつもりでいる。アドバイザーにはそれぞれの専門分野の知見を生かし、ワークショップを引っ張ってくれたらと思っている。

若い人を対象にしたのはFC今治が掲げる目的の一つに「チャレンジする若者を育てたい」というのがあるからだ。IT(情報技術)系の企業で働いている若いビジネスマンがわざわざ東京から今治に足を運んで私に会いにくる。そして話をした後に「リスクを背負ってチャレンジする岡田さんはカッコイイ」と褒めてくれる。自分としては大層なことをしている気はないのだが、そういう若者と話をしていると、いろんな大人からいろんな刺激を受けたがっているように感じられる。

今回は若者向けのオープンカレッジ

自分としても、ゆくゆくは今治に野外体験授業を盛り込んだ学校みたいなものをつくりたい気持ちがある。そこで、いろんなことの手始めとして今回は若者向けのオープンカレッジを開いてみることにしたのだ。

うれしいことに、そんな話をしたら、今治で熱心に地域おこしの活動をしている若者たちや設立50周年を迎える今治のJC(日本青年会議所)も賛同し一緒にやってくれることになった。地元で長年、頑張ってきた彼らはお互いその存在は知っているし、個人個人ではつながりはあっても、全員で何かを一緒にやる、というケースはこれまであまりなかったらしい。今治市も乗ってきて菅良二市長は名誉学長を引き受けてくれた。こうやって「オール今治」の体制でイベントに取り組むこと自体が、ひょっとするとバリ・チャレンジ・ユニバの一番の成果なのかもしれない。

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