内定辞退したあの会社 もう一度行ってもいいの?

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2016/6/29 6:30
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リクルート、ライフネット生命などの人事責任者として20年以上、累計で2万人を超える就活生を面接してきた「プロ人事」、曽和利光さん。「学生は、根拠のない思い込みで失敗している」という曽和さんが、面接官の本音を語ります。第17回は「辞退した会社への再訪は歓迎?」です。

曽和利光(そわ・としみつ) 1971年生まれ。 京都大学教育学部卒。リクルート人事部ゼネラルマネージャー、ライフネット生命総務部長などを経て2011年、主に新卒採用を対象にしたコンサルタント事業の人材研究所を設立。著書に『就活「後ろ倒し」の衝撃』(東洋経済新報社)、「『できる人事』と『ダメ人事』の習慣」(明日香出版社)などがある。

曽和利光(そわ・としみつ) 1971年生まれ。 京都大学教育学部卒。リクルート人事部ゼネラルマネージャー、ライフネット生命総務部長などを経て2011年、主に新卒採用を対象にしたコンサルタント事業の人材研究所を設立。著書に『就活「後ろ倒し」の衝撃』(東洋経済新報社)、「『できる人事』と『ダメ人事』の習慣」(明日香出版社)などがある。

内々定の受諾や辞退にまつわるテーマを、引き続き掘り下げてみたいと思います。最終面接に合格しても、意思決定が遅れると内々定を得られない場合もあることは前回お伝えしました。A社とB社に最終合格して、悩んだ末にB社を辞退。ところがその間にA社は「満席」に――。極端な例ですが、こんな場合でもいったん辞退した以上、B社との縁も切れてしまう。こう感じる就活生も少なくないかもしれません。しかし実は、辞退した学生が後で「戻ってくる」ことについて、歓迎しない企業はないといってもいいと思います。

■まだ席ありますか?と遠慮なく

「辞退して1時間ぐらいなら取り消せるかもしれないけど、何日もたったら無理だろう」と思いますか? いえいえ、選考過程に戻りたければ、「辞退したんですが、まだ席はあいていますか?」と、遠慮なく尋ねてよいのです。席が残ってさえいれば選考過程に復帰させてもらえる可能性は高いといえます。

採用する立場からみて、「辞退する」学生とはどんな存在か。基本的には、優秀な学生ほど辞退していくと企業側は見なします。採用戦線において自社よりも「高級ブランド」の企業に受かったから辞退するわけなので、自社が確保した内々定者の中では優秀である可能性が高いことになります。そういう学生が戻ってきてくれるならば、企業側としては万々歳です。

私自身がリクルートの採用担当をしていたころのことですが、ある学生に辞退されたことがあります。ただその学生は、リクルートを蹴って就職しようと決めたその企業の内定者懇親会に出席して、「どうも自分には合わなそうだ」と思ったようです。そこでリクルートに戻りたいといってきたので、受け入れました。

そんなふうに、いわゆる「内定ブルー」で、いったん決めた就職先に勤めてもよいのかどうか、悩むこともあるでしょう。そこで「やっぱりここはピンとこない、いったん蹴ったあの会社のほうがよさそうだ」と再び門をたたいてくれれば、「よくぞ戻ってきてくれた」という感じにすらなりますよ。

自社に就職した後に転職し、また戻ってくる人材を、積極的に受け入れる企業も増えています。新卒採用のときの辞退者に数年後に声をかけて、別の会社で武者修行をしてきたかのように見なして中途採用するという人材確保の手法も、だんだん一般化してきました。そんなわけですからなおのこと、辞退したからといってその会社と縁が切れたとは考えなくてもよいということです。例えば「第2志望の企業を辞退したけれども、残念ながら第1志望は落ちてしまった」というような学生は、積極的に第2志望の門をたたいてもよいと私は思います。

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