フェイスブック、AIをより人らしく 自分で言葉学ぶ

2016/6/24 6:30
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VentureBeat

今のディープラーニング(深層学習)技術はコンピューターが言語を理解できるほどには進歩していない――。この分野の第一人者は、こう指摘した。

■人間に頼らず進化

フェイスブックAI研究所のヤン・ルカン所長

フェイスブックAI研究所のヤン・ルカン所長

米フェイスブックの人工知能(AI)研究所のヤン・ルカン所長は、チャット用のボットやコンピューターに人間のように観察や体験から学ぶ方法を教え、会話を続けさせる考えを明らかにした。米IT(情報技術)系メディア、ワイアードの報道によると、ルカン氏はワイアードが主催したビジネス会議で、AIやデジタル秘書サービス「M」について人力による訓練への依存度を下げる段階について話した。

フェイスブックが昨年、ボットのプラットフォームに先駆けてMの提供を開始して以来、Mの意思決定プロセスの中で人間は一定の役割を担っている。

一方、フェイスブックはコンピューターに自力で言語を理解させる手段を研究している。例えば、今月初めには文書を読み込む「キーバリュー」型の記憶ネットワークに関する論文を発表している。だが、まだ課題は多い。

課題解決に向けた取り組みの一環として、フェイスブックなどのIT大手各社は相次いで自社のAI技術の公開に乗り出している。米マイクロソフトなどAIに乗り切れていない一部の企業も、対話アプリにAIを使ったチャットボットを導入している。

フェイスブックは昨年、深層学習ライブラリー「トーチ」やAIサーバー「ビッグサー」をオープンソース化。米グーグルは昨年11月に一般利用向けの機械学習ライブラリー「テンサーフロー」を公開した。米アマゾンは5月、深層学習ソフトウエア「DSSTNE」をリリースした。

ルカン氏はワイアードのケード・メッツ氏との対談で、深層学習は音声認識や画像認識、機械翻訳の性能向上に一定の役割を果たしてきたと強調。「次の未開拓分野」は自然言語の理解だと語った。

ルカン氏は「人間の言葉や意図を本当に理解するAIやデジタル秘書などを構築するために、われわれが深層学習などの技術をどう活用するかが次の課題だ」と表明。「既に有益なシステムを作れるが、その多くには人の力が必要だ。つまり、こうしたシステムが可能な多くのことに少しだけ手を加え、人々が言いそうな確率を考え、どう応じるかを見つけ出す必要がある」と述べた。

ルカン氏によると、ニューラルネットワークの研究者はこの「予測学習」を解明する一つの手段として、フェイスブックの社員がユーザーとMとのやり取りをサポートしているのをコンピューターに観察させているという。

ルカン氏は、フェイスブックがこうしたやりとりを活用しているのは「機械学習システムが自力で人間をまねるようになるため」だと説明している。

By Khari Johnson

(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)

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