2018年7月19日(木)

「アラフィフ」主婦らが救世主 派遣業も人手不足

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2016/6/23 6:30
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 人材不足に悩んだときに企業が駆け込むのが人材派遣会社だ。雇用指標の改善と歩調を合わせるように派遣社員の需要は伸びている。だが、人が足りないのは派遣会社も同じ。スタッフを確保するため、様々な工夫を凝らしている。

ビースタイルは主婦層を中心にした派遣で人材を集めている

ビースタイルは主婦層を中心にした派遣で人材を集めている

 「子どもの習い事も増えてきてしっかりみてあげたかったが、仕事は続けたかった」。ビースタイル(東京・新宿)で派遣登録をして都内の企業で経理事務の仕事に就いた女性(47)は話す。

 ビースタイルは40代後半~50代の「アラフィフ」主婦を派遣スタッフとする「しゅふJOBスタッフィング」を2002年7月に始めた。35歳をすぎた人を派遣社員として受け入れる企業は少ないというのが定説だ。派遣社員が担当するのは補助的な業務であることが多い。年功序列の風潮が根強い日本企業では、年上の派遣社員を敬遠する傾向がある。

 ただ、出生数が多かった団塊ジュニア世代がこれからアラフィフになろうとしている。結婚・出産を経て家庭に入っている女性もまだ多い。ビースタイルの三原邦彦社長は「彼女たちは働く意欲も高く労働力の中心となりうる」と話す。

 ビースタイルはこうした状況を企業の人事担当者に説明してきた。人材不足が深刻になっていることもあり、受け入れ側の理解も進んできた。これまでに5万人が派遣先企業で働いている。

 日本人材派遣協会(東京・千代田)によると、16年1~3月期に派遣社員として働いていた人は会員ベースで平均約31万人で前の四半期を2.3%上回った。13年4~6月期を底に、そこから3%程度の勢いで伸び続けている。特に一般事務や営業で派遣社員に対する需要が旺盛だ。派遣社員の時給も右肩上がりになっている。

 派遣会社にとっては、量(派遣人数)と単価(時給)の両方から収益への追い風が吹いている格好だ。だが、ある程度の人数のスタッフを抱えていなければ、追い風は通り過ぎてしまう。

 アラフィフ女性とともに派遣スタッフの供給元として注目されているのが外国人留学生だ。

 「日本を観光で訪れた外国人に対応できる人材を求める声は多い」。リクルートスタッフィング(東京・中央)のセールススタッフィング部の加藤雅之氏は語る。

 リクルートスタッフィングは15年10月、外国人留学生を派遣する事業を始めた。ひと頃の勢いほどではないが、訪日外国人による消費は旺盛で、飲食店や小売店の人材不足の一因になっている。リクルートスタッフィングは「日本語が不得意な留学生がアルバイト探しで苦労している」(加藤氏)ことに着目した。

 派遣スタッフになる留学生を集めるため、グローバルトラストネットワークス(東京・豊島)と提携した。同社は複数の大学と提携して約2万人の留学生の家賃保証をしている。家探しが終わった留学生の希望を聞いて派遣サイトへの登録を促す。

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