主役はVR、ゲーム市場を活性化 米見本市「E3」
世界最大級のゲーム見本市「E3」が14日(日本時間15日)、米ロサンゼルスで開幕した。世界100カ国以上からゲーム会社やメディアなどの業界関係者が集まる。今年の主役は仮想現実(VR)。会場のコンベンションセンターではゴーグル型端末を装着する来場者の姿が見られた。
ゴーグル型端末を装着すると、周囲すべてがゲーム画面になる。後ろを振り返ったり、窓から顔を出したり――。これまでのテレビゲームではできなかった遊び方が可能になる。
台風の目になるのが、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)のゴーグル型端末「プレイステーション(PS)VR」。10月13日の発売に向け、日本でも6月18日から予約を開始する。価格は税別4万4980円。
対抗するのは米オキュラスVRの「リフト」。3月に市販を始めた。同社は2014年に米フェイスブックが約2000億円で買収したことで一躍話題になり、最近のVRブームに火を付けた立役者だ。E3会場でも大手ゲーム会社並みのブースを出展。別室にいる来場者と仮想空間で戦う「アンスポークン」などが遊べた。
1994年の初代「PS」は3D映像で家庭用ゲームに変革をもたらした。PSVRの熱気に当時の盛り上がりを重ね合わせる関係者もいる。年末商戦を控えた9月の「東京ゲームショウ」でもVRが焦点になる。ロサンゼルスの熱気を上昇気流にできるか。
(企業報道部 新田祐司)