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全米オープン、地区予選日本会場で垣間見えた懸念
公益財団法人ゴルフ協会専務理事 山中博史

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2016/6/18 6:30
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男子メジャーの全米オープンが19日までペンシルベニア州のオークモントCCで開かれています。メジャーのうち全米、全英オープンはオープン競技、つまり門戸が開かれた競技ですから、プロやローハンディキャップのアマチュアであればだれでもエントリーできます。そして予選を勝ち上がっていけば、本選に出場できるのです。

日本での全米オープン地区予選で出場権を獲得した(左から)宮里優作、谷口徹、池田勇太、谷原秀人=JGA提供

日本での全米オープン地区予選で出場権を獲得した(左から)宮里優作、谷口徹、池田勇太、谷原秀人=JGA提供

かつては日本から両オープンに出場するには、日本の賞金ランキング上位に入るか、現地で行われる予選会かマンデートーナメントに参加するしかありませんでした。しかし現在、全米オープンでは、2005年から日本で予選会を行い4~6枠、全英オープンもミズノオープン上位やツアー選手権までの賞金ランキング上位などいろいろな資格で日本ツアーから9枠が与えられています。女子メジャーの一つ、全米女子オープンも3年前から日本で地区予選を開催し、4~6枠が与えられています。

予選会参加者、女子は半数がアマ

このように世界各地で予選会を開催するようになったのは、主催者である米国ゴルフ協会(USGA)やR&A(ロイヤル・アンド・エンシェント・オブ・セントアンドルーズ)が「オープン」にふさわしく、世界中から優秀な選手を集めて競技を開催したいという思惑があるからです。そのためには選手の負担が少ない各地での予選会が必要だと考えたのです。

日本でも「地元の予選で頑張れば、以前に比べると少ない負担でメジャーに出場できる」となったわけです。が、今年、日本で開催された予選会の参加者は全米オープンが40人、全米女子オープンが69人。女子オープンについてはその半数がアマチュアでした。

参加資格を持っていても出場しない選手には「トーナメントの翌日に36ホール回るのは体力的に厳しい」という言葉に代表されるように、それぞれ理由があることと思います。しかし、主催者であるUSGA、そして日本で窓口となっている日本ゴルフ協会(JGA)としては「せっかくメジャーに出場できるチャンスなので、もう少し盛り上がってほしいな」というのが本音です。

ここで考えなければならないのは、全米・全英オープンの予選会の開催地が中国や韓国でなく「なぜ日本なのか」ということです。そこに至るまでの経緯を踏まえて、今日の状況を考える必要があります。それは日本のゴルフの歴史、先人たちの努力、日本のゴルフ文化についての理解、さらに世界のゴルフ界における日本の立ち位置や貢献など、いわば日本という国と日本のゴルフに対してUSGAやR&Aがいかに敬意を払ってくれているか――その表れに他なりません。

確かに、日本のテレビ局は試合の放映権を高く買ってくれる、テレビ局としては視聴率を稼ぐため一人でも多くの日本人選手に出場してもらいたい、などのビジネスをめぐる事情もあります。しかし、おカネの問題ばかりではありません。

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