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イチロー、ピート・ローズまであと「4」 その時…
スポーツライター 丹羽政善

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2016/6/13 6:30
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1985年9月11日、一回裏、1死走者なし。ピート・ローズ(レッズなど)の打った打球が左中間で弾み、メジャー通算安打が4192安打となった。球聖と呼ばれたタイ・カッブ(タイガースなど)の大リーグ通算安打記録を更新した。

ローズの記録更新時、夜空には花火

あの瞬間、シンシナティの夜空には花火が舞い、総立ちの客席からは紙テープが投げ入れられている。チームメートがダッグアウトから飛び出すと、塁上のローズを次々と祝福。握手を求める輪の中にはなんと相手選手の姿さえあった。歓声が鳴りやまず、いつまでも、いつまでも試合が再開できず、中断は長きにわたった。

振り返るなら、条件がそろっていた。

63年に生まれ故郷のシンシナティでデビューし、78年までレッズでプレー。ローズはその後、フィリーズに移籍し、84年にはエクスポスと契約したが、8月16日に古巣レッズへ監督兼任選手としてトレードで戻って来た。そして約1年後、カッブの記録に迫る。9月9日、カブスの本拠地シカゴのリグレー・フィールドで行われた試合では、3打席目にヒットを打ってカッブに並んだが、4打席、5打席目は凡退して、新記録達成はホームスタジアムに持ち越された。

その初戦――10日の試合ではノーヒットに終わったものの、翌日の1打席目に決めている。

仮に、シカゴで記録を更新していたらどうなっていたか。実は、カブス戦の九回、ローズが三振する映像が残っている。スタンドのファンは総立ちだったが、あそこで打ったとしても、その盛り上がりは、シンシナティのそれと比較にならなかったに違いない。

様々なローズの思い出がつまったシンシナティのリバーフロント・スタジアムだからこそ、47,237人のファンが、惜しみのない拍手を送り続けた。

17日からはホームで10連戦

さて、イチローである。

日米通算ながら、ピート・ローズが持つメジャー歴代1位の4256安打という最多安打記録にあと4本(日本時間12日時点)と迫っている。13日からのパドレス戦次第と思われるが、17日からはホームで10連戦が行われる。マーリンズのチケット販売の担当者なら、なんとかマイアミで記録を達成してくれないかと、ひそかに思っているのではないか。

通常、こうした記録更新が近い場合、カウントダウンも含めれば、かなりの集客が見込める。ローズの時など如実に差が出た。

あの年レッズは、8月23日から9月1日までホームゲームを行って遠征に出たが、そのホームスタンド7試合の観客平均は26,023人だった。

しかし、ローズがあと1本として戻ってきた初戦――9月10日は51,045人のファンが球場に足を運び、記録を更新した当日の観客数は47,237人だった。つまり、その前のホームスタンドに比べると1試合当たり2万人以上も観客が増えたのだ。

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