「オバ準」奔走 日本へ「ホワイトハウスごと」移動

2016/5/25 17:02
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「オバ準」。外務省内で飛び交う略語で、正式には「オバマ米大統領広島訪問準備事務局」という。オバマ氏のサミット出席、広島訪問に備えてスケジュール、動線、警備などを関係省庁や米側と調整するグループで、北米局や伊勢志摩サミット準備事務局の職員が中心となる。

日本政府関係者は「米国の大統領が動くということは同時に800人が動くという意味だ」と解説する。ホワイトハウスや国務省のスタッフ、大統領警護隊(シークレットサービス)ら同行者は多様だが、特に警備関係者が多いという。世界の首脳で最も狙われるリスクが高く、高度の警戒レベルを保たなければならないためだ。

米国は大統領が海外訪問する際、予想外の攻撃を警戒し、移動・通信手段や飲食物など身の回りのものを可能な限り自前で調達しようとする。宿舎も一棟借り上げが基本だ。同盟国の日本も例外ではない。ヘリも警護官もほぼすべてが米側の自前。お膳立ての自由がきかない日本にとっては米国との調整事項が多くなり負担が増す。オバマ氏の広島訪問が最終決定したのは今月10日だった。

1992年1月、東京で当時の宮沢喜一首相主催の歓迎夕食会の最中にブッシュ大統領が嘔吐(おうと)して倒れた際も、米側からは自前の救急車が出動した。大統領が動くのに合わせ、ホワイトハウスの機能がそのまま移動しているイメージだ。大統領同行の記者団も、別の場所に拠点を構えるのがほとんどだ。

今回は広島訪問に安倍晋三首相も同行し、日程と警備は複雑さを増す。「オバ準」の本番が始まる。(地曳航也)

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