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衆参ダブル選の思惑は? サミット中、政界の中心は西へ

新幹線に乗るため東京駅に到着した安倍首相と昭恵夫人(25日正午)

安倍晋三首相が25日、伊勢志摩サミットの会場へ向かい、衆参同日選を巡る政局の中心も東京から移動した。自民党ではサミット外交、オバマ米大統領の広島訪問という歴史的な成果を背景に、首相がいったんは見送る意向とされたダブル選挙に「打って出るのではないか」との見方が急速に強まっている。首相が名古屋市で新興国首脳と会ってサミットプロセスを終える27日夜まで、政界の中心は東京を離れる。

25日午前9時すぎ、首相は自民党の谷垣禎一幹事長と首相官邸で会った。谷垣氏は野党が提出の構えをみせる内閣不信任決議案への対応に関して「公明党とよく相談してやろうといっている。野党も最終的には対応を決めていない」と伝え、首相は「そうですね」と応じた。谷垣氏は首相との面会に先立って公明党の井上義久幹事長と打ち合わせている。

衆院解散のうわさが永田町に一気に広まったのは24日のことだった。自民党の高村正彦副総裁が「不信任案が出た場合、国民に聞いてみようという大義名分になる」と発言し、さらに首相が公明党の山口那津男代表、麻生太郎財務相と会ったことで「消費増税先送り、解散の地ならしではないか」との観測が流れたのだ。サミットに出発する直前の首相と自民党ナンバーツーと顔合わせしたのは、この延長線上だ。

自民党と社会党が対峙したいわゆる「55年体制」下では、野党の不信任案提出と予算の組み替え動議提出は、自民党首相にとって「解散の大義名分になる」といわれてきた。国の予算は内閣が責任をもって議会に提出したものであり、これを国会が受け入れないのであれば、国民の意見に聞くしかない。不信任案も、提出されたこと自体が国政を担うにあたわず、と議会で判断されたと解釈し、国民の意見を聞くしかない--。こんな理屈で、首相に解散の大義名分を与えるといわれてきた。事実、55年体制下での「話し合い解散」は、野党が不信任案を提出することで舞台を整え、採決前に解散することが多かった。今回、野党の不信任案提出の構えで一気に解散観測が広がったのも、このためだ。

谷垣氏は首相との会談後、記者団に「同日選の話も消費税の話もしていない」と繰り返したが、解散と公定歩合はウソをついてもいい、とされてきた。いまや金利は日銀の金融政策決定会合で決めるため、ウソをついていいのは「解散」だけになる。自民党内では「熊本地震への対応は補正予算のスピード成立で一定のめどがついた。解散の障害にはならない」との見立ても広がる。サミット外交とは同時並行で進む。

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