2018年7月23日(月)

オフィス床は5割増 五輪後に大変貌「東京駅周辺」

科学&新技術
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2016/6/1 6:30
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■ビル間競争からエリア間競争へ

 これだけの大量供給によって顕在化するのが、テナント獲得競争の激化だ。特に、八重洲側のエリアにはこれまで大規模ビルが少なく、新築ビルの高いビルスペックに見合った需要を喚起できなければ、空室率の上昇や賃料の低下を招く恐れがある。

 三幸エステートの今関豊和チーフアナリストは、「現在の八重洲・京橋エリアは商業系や製造業のテナントが比較的多いが、どれも成長業種ではなく、今のままの街では高い賃料を払えるテナントを呼び込めない。デベロッパー各社は再開発で街のキャラクターを変え、金融やIT(情報技術)、バイオ関連企業などの新しいニーズを引き寄せようとしている」と話す。

 そのうえで、「これからは個別のビルの競争ではなく、エリア間競争の色合いが強まってくる。エリア全体の統一イメージやテナント企業を支援するソフト戦略が重視される」と予測する。

■虎ノ門を「国際新都心」に

 都内では、東京駅周辺だけでなく日本橋室町や虎ノ門、新橋などでも大型再開発計画が続々と明らかになっている。

 日本橋室町3丁目では、三井不動産が進める大型再開発が2015年12月に着工。日本橋本町2丁目では、武田薬品工業の東京本社ビルを含む再開発も進行中だ。三井不動産はこれらの事業や八重洲の再開発を含む10プロジェクトを「日本橋再生計画第2ステージ」と位置付け、日本橋・八重洲を東京の顔にしようとしている。東京駅から東に進んだ日本橋兜町と日本橋茅場町では、平和不動産が「日本橋兜町再活性化プロジェクト第1期」として、大型オフィスビル2棟を建てる計画を進めている。

 虎ノ門エリアでは森ビルが4月、虎ノ門ヒルズ森タワーの周囲に住宅を含む3棟の超高層ビルを新たに建設する計画を発表した。総事業費は4000億円。2019年度から2022年度にかけて相次いで竣工する。虎ノ門ヒルズ森タワーも含めた4棟の延べ床面積は80万m2、オフィス床面積は30万m2、住宅800戸の規模となる。職住に加え、駅などを一体で整備することで、東京をけん引する「国際新都心」として機能させる計画だ。

 これらの大量供給に対して、既存の限られた内需だけに期待するのは難しい。いかに海外企業などの外需や国内の成長企業を呼び込むかも、都心の再開発プロジェクト成功の鍵となる。

(日経不動産マーケット情報 岡泰子)

[日経不動産マーケット情報Web版2016年5月19日付の記事を再構成]

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