北米で1000万DL突破 パズドラが挑む次のステージ
高い利益を上げられる日本のモバイルアプリ市場で売り上げの大半を占めているのは3つのゲームだ。そのうちの1つが北米に攻勢をかけ続けている。ガンホー・オンライン・エンターテイメントはスマートフォン(スマホ)向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」の北米での累計ダウンロード数が1000万を突破したことを明らかにした。
収益の大半は依然として日本

パズルとロールプレイングを組み合わせたこのゲームの利用者は順調に増え、競争の激しい年商369億ドルのスマホゲーム業界で毎年10億ドル近くを稼いでいる。パズドラは2012年に米国とカナダで配信を開始。「iOS」と「アンドロイド」の売り上げランキングで常に2位以内を維持する日本の国内市場以外にもインパクトを与えようとしてきた。
ガンホー北米子会社の岩崎順最高経営責任者(CEO)は声明で、今後もパズドラに長期的に投資する考えを明らかにした。パズドラはスマホゲームとしては日本初の大ヒットの一つで、(配信開始して以来)5年近くも勢いを維持している。
岩崎氏は「パズドラは最も成功したスマホゲームの一つで、革新的なゲーム展開や操作を定め、ジャンルを融合したと永遠に評価されるだろう」と強調。「コアとカジュアルな利用者数百万人に受け入れられたのが、大成功の証しだ」と語った。
パズドラが北米で1000万ダウンロードを突破したのは大きな節目だが、収益の大半を日本で上げる構図は変わらないだろう。
モバイルアプリ調査大手の米アップアニーによると、パズドラは米国のiOSとアンドロイド用アプリの売り上げランキングでなお100位以内に入っている。これは開発者にとって素晴らしいことだが、モバイルゲーム調査会社の米シンク・ゲーミングによると、米国のiPhone用アプリの売り上げは1日当たり約2万ドルにとどまるという。「クラッシュ・ロワイヤル」などの売り上げが米国だけで1日約40万ドルに上るのに比べれば、まだごくわずかだ。
By Jeff Grubb
(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)
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