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サンウルブズ、痛い敗戦から得た課題と収穫

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2016/5/14 6:30
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サンウルブズはスーパーラグビーでの連勝はならなかった。22-40で敗れた7日のウェスタンフォース(オーストラリア)戦は、選手のメンタルが充実した上で、自分たちの戦い方をやりきらないとこの舞台では勝てないと再認識する試合となった。

ウェスタンフォースに敗れ、肩を落とすサンウルブズのフィフティーン=共同

ウェスタンフォースに敗れ、肩を落とすサンウルブズのフィフティーン=共同

嫌な予感の中、試合が始まった

2週間前のジャガーズ(アルゼンチン)戦では、何とかスーパーラグビーで最初の1勝を挙げたいという強い思いがサンウルブズのプレーから見て取れた。この日は、果たしてどうだったか。メンタルとラグビーの内容の両面から考察していく。

選手のメンタルに関して、フォース戦の前の選手の表情やコメントからはどこか気持ちの余裕が感じられた。その余裕は、試合のない休養週を挟んでリフレッシュできた結果なのか、逆に小さな気の緩みの影響を象徴しているのか、と考えていた。

なんとなく嫌な予感がする中、試合が始まった。サンウルブズは、開始3分で素晴らしいトライを取る。不安はかき消されたかと思ったが、現実は甘くなかった。

直後のプレーでサンウルブズはパスカットからトライを取られた。少し余裕ができると丁寧なプレーができなくなり、チームとしての決まり事が守れなくなるのがこの日のサンウルブズ。パスカットにつながるシーンでは、立川理道(クボタ)が前に仕掛けてから、隣の選手を飛ばして外にボールを送る長い距離のパスを放った。その場面では必要がない、少しリスクがあるプレーであった。

立川は普段、こういう選択をする選手ではない。

初勝利の後に休養週、微妙な影響か

ようやく初勝利を挙げた後に、休養週になった。今までの流れが一旦断ち切られたことが、選手の心理面に微妙な影響を与えていたのだろう。どこか違う自分たちになってしまったことが考えられる。改めて人間のするスポーツであることの奥深さについて感じた。

逆にウェスタンフォースは直前の試合でいいプレーができておらず、サンウルブズ戦ではチャレンジして思い切ったプレーをしやすい環境にあった。この試合までわずか1勝と苦しんでいたから、サンウルブズ戦に照準を絞ってきてもいた。

オーストラリアのチームのアタックは、真っすぐぶつかってくる南アフリカのチームとは異なり、相手の防御の形に対応することが上手である。

フォースはFWの選手が勢いよく前に出てくるだけでなく、走るコースをずらしてうまくボールをもらうなど、工夫が見られた。

そういった攻撃に対して、サンウルブズは対応策を見いだせなかった。ボールを継続されてトライを取られる同じ形が多くなった。

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