カメラ充実!ドコモの新スマホ5機種、全部触った

NTTドコモは2016年5月11日、夏商戦向けの新しいスマートフォン5機種を発表した。冬・春商戦と比べモデル数は大幅に減少しているが、最先端の機能を詰め込んだハイエンドモデルから、使いやすいミドルクラスのモデルまでバランスよくそろえたラインアップとなっている。
高音質通話、画面に触れず通話などに対応したハイエンド
NTTドコモは今回の新機種投入に合わせ、新しい機能をいくつか投入する。
FMラジオに匹敵する広い帯域に対応し、よりクリアな音質で会話ができる新しい通話サービス「VoLTE(HD+)」、スマートフォンの画面に触れることなく通話の発信や応答などができる「スグ電」、高速通信サービス「PREMIUM 4G」の受信時最大375Mbps(ビット/秒)への対応、などだ。

そしてこれら全ての機能に対応しているのが、サムスン電子製の「Galaxy S7 edge SC-02H」と、ソニーモバイルコミュニケーションズ製の「Xperia X Performance SO-04H」の2機種だ。
側面カーブは健在、一眼レフ並みのカメラを搭載したGalaxy
Galaxy S7 edgeは、2015年に発売された「Galaxy S6 edge SC-04G」の後継機種。両側面がカーブしている「デュアルエッジスクリーン」などの特徴はそのままに、ディスプレーサイズを5.1インチから5.5インチへと大型化した。3600mAhという非常に大きな容量のバッテリーを搭載しながらも厚さを7.7mmに抑えた。側面が丸みを帯びて持ちやすくなっており、大きさを感じさせないデザインである。
防水性能やmicroSDによる容量拡張など、前機種で採用されなかった機能に対応したのも大きなポイントといえるだろう。


人気のカメラ機能も強化されている。F値1.7のレンズを採用し、ピクセルサイズを大型化することで暗い場所でも明るい写真の撮影が可能になった。さらにキヤノンなど一部の一眼レフカメラで採用されている、位相差センサーと撮像素子の両方を兼ねるデュアルピクセル技術を採用したことで、高速なオートフォーカスを実現している。

動きに追随するオートフォーカスを搭載したXperia
一方のXperia X Performanceは、Xperiaシリーズの新章「X」のファーストモデル。Xperia Zシリーズで定評のあるオムニバランスデザインを継承しながら、ディスプレーにエッジを曲面加工した2.5Dガラス、背面にはメタル素材を採用。背面とディスプレーのフレームを同じカラーにするなどして、統一感のあるデザインを実現している。ただ海外版では完全にフラットだった背面が、国内の水準を満たす電波強度を確保するため背面下部に樹脂を採用し、継ぎ目ができてしまったのが唯一残念なところだ。


定評のあるカメラ機能は、約2300万画素と高画素のカメラセンサーを採用するだけでなく、新たに、特定の被写体の動きを予測してフォーカスを合わせ続ける「先読みオートフォーカス」に対応し、動きのある被写体を撮影しやすくなっている。フロントカメラも約1320万画素と強化され、自分撮りがより奇麗にできるようになった。


なめらか表示とカメラを大幅強化したAQUOS
そしてPREMIUM 4Gの375Mbps通信以外の機能に対応した、もう1つのハイエンドモデルがシャープ製の「AQUOS ZETA SH-04H」だ。今回のAQUOS ZETAで注目すべきは、従来のAQUOS ZETAとデザインが大きく変わっていること。従来機種はディスプレーの上と左右のベゼルが極めて狭い"三辺狭額縁"が大きな特徴となっていたが、SH-04Hはそのデザインを止めて比較的スタンダードな形状となり、指紋認証センサーも背面から右側面に移動するなど大幅なデザイン変更がなされている。


機能面での特徴の1つは、1秒間に120回表示を更新し、動きをなめらかに見せる「ハイスピードIGZO」。SH-04ではそのなめらかさを使い勝手に反映するべく、縦に長いウェブサイトなどを自動的にスクロール表示する「スクロールオート」を新たに搭載している。カメラも約2260万画素と大幅に強化がなされてオートフォーカスがより高速になったほか、花火の写真を自動的に最適なタイミングで撮影できる「花火モード」など、夏の発売を意識したユニークな機能も追加されている。

ミドルクラスやディズニー端末も取り揃える
もう1つの国内メーカーである富士通製の「arrows SV F-03H」は、性能をやや抑えたミドルクラスの端末。5インチディスプレーのスタンダードなデザインで持ちやすいだけでなく、側面のアルミフレームにアルマイト加工を施すなどして傷がつきにくく、米国国防総省が定める「MIL規格」の14項目をクリアする高い耐久性を備えるなど、長く安心して使えるのがポイントだ。
安心という点でもう1つ注目されるのが、ミドルクラスの端末では省略されがちな、ワンセグやおサイフケータイにもしっかり対応していること。ワンセグ用のアンテナも内蔵しているので、テレビを見るのにアンテナ代わりのイヤホンを接続する必要がないのも嬉しい。


NTTドコモの定番モデルとなった「Disney Mobile on docomo」に関しても、LGエレクトロニクス製の新機種「DM-02H」が発表されている。今回はエレクトリカルパレードがテーマとなっており、エレクトリカルパレードが楽しめるライブ壁紙がプリインストールされているほか、着信時などに背面にハート形のイルミネーションが浮かび上がる仕組みも用意するなど、エレクトリカルパレードの世界観がふんだんに取り入れられている。本体下部にスワロフスキーのクリスタルストーンであしらわれたミッキーのアイコンが用意されているのも、ニクい演出といえるだろう。


これらのスマートフォン新機種は、5月19日から7月にかけて順次発売される予定で、5月11日より予約受け付けを開始している。
(ライター 佐野正弘)
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