迷子、食欲なし…写真で追う被災ペット 熊本地震

2016/5/3 23:26
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熊本地震の発生から2週間以上たっても余震が続き、長期化する避難生活。避難所では鳴き声や汚物をめぐるトラブルなどで、ペットの連れ込みが難しいところもある。家族の一員ともいえるペットと共に避難している人も多い中、「迷子」になった犬や猫もいる。被災地での様子を追った。

震災翌日に保護されたメス犬。飼い主が迎えにくるのを待ち2週間が過ぎた(2日、熊本市東区の熊本市動物愛護センター)

震災翌日に保護されたメス犬。飼い主が迎えにくるのを待ち2週間が過ぎた(2日、熊本市東区の熊本市動物愛護センター)

熊本市動物愛護センターには行方不明のペットの問い合わせがたえない(2日)

熊本市動物愛護センターには行方不明のペットの問い合わせがたえない(2日)

熊本市東区の熊本市動物愛護センターでは迷子になった猫や犬を預かっている。被災ペットの問い合わせは、5月1日時点で483件にのぼり、電話が鳴りやまない状態だ。「飼い犬を引き受けてくれないか」といった相談もこの数日で増えている。村上睦子所長は「飼育放棄する前に必ず相談してほしい」と危機感をにじませる。

施設内を案内してもらった。おりの中には震災翌日に保護され、飼い主が迎えにくるのを待つメス犬がさみしそうな目をしていた。高齢のため白内障を患っており、エサをあまり口にせずぐったりとした犬もいた。飼い主が現れない場合は里親を探すことになるという。

4月22日から保護されている白内障を患ったメス犬。エサをあまり口にしていない(2日、同センター)

4月22日から保護されている白内障を患ったメス犬。エサをあまり口にしていない(2日、同センター)

竜之介動物病院(熊本市中央区)は被災者とペットの同行避難を受け入れている。2011年の東日本大震災で福島県を訪れた際、被災地でのペット問題を目の当たりにした経験からだ。多いときで200人以上が同病院にペットと避難した。徳田竜之介院長はペットが体調を崩すと飼い主も連なって体調を悪くする場合があると指摘し、「被災現場では一心同体」と話す。

ペットと共に竜之介動物病院で避難暮らしを続ける水本和子さん(48)。当初は車中泊で5日間過ごしていたが、ストレスで犬がエサを食べなくなり、動物病院への同行避難を決意したという。飼い犬の体調も回復へと向かい、「犬は唯一の私の家族。なんとしてもこの子たちを守りたい」と話した。

ペットと共に竜之介動物病院で避難暮らしを続ける水本和子さん(3日)

ペットと共に竜之介動物病院で避難暮らしを続ける水本和子さん(3日)

動物病院に届いた応援メッセージ(3日)

動物病院に届いた応援メッセージ(3日)

全国から集まったドッグフードやトイレシートなどペット用支援物資。避難所にいる被災ペットに分別して運ばれる(3日、同病院)

全国から集まったドッグフードやトイレシートなどペット用支援物資。避難所にいる被災ペットに分別して運ばれる(3日、同病院)

飼育ケージの中で不安な表情を見せる猫。4月15日から預けられ、飼い主が迎えにくる日はまだ決まっていない(3日、同病院)

飼育ケージの中で不安な表情を見せる猫。4月15日から預けられ、飼い主が迎えにくる日はまだ決まっていない(3日、同病院)

犬の背中に埋め込まれたマイクロチップ(上部)が見えるレントゲン写真。地震後、犬にマイクロチップを埋める人が増えたという(3日、熊本市中央区の同病院)

犬の背中に埋め込まれたマイクロチップ(上部)が見えるレントゲン写真。地震後、犬にマイクロチップを埋める人が増えたという(3日、熊本市中央区の同病院)

ストレスがたまらないよう、保護した犬の散歩をする熊本市動物愛護センターの溝端菜穂子さん(2日、熊本市東区)

ストレスがたまらないよう、保護した犬の散歩をする熊本市動物愛護センターの溝端菜穂子さん(2日、熊本市東区)

(写真部 小高顕)

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