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豊島逸夫の金のつぶやき

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日本、為替監視対象入りの衝撃

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2016/5/2 8:36
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 日銀が追加緩和に踏み切れなかった真の理由はここにあったか。

 先週末、米ニューヨーク市場関係者たちとの電話会議で得た印象だ。

記者会見するルー米財務長官(15日、ワシントン)=共同

記者会見するルー米財務長官(15日、ワシントン)=共同

 米財務省は為替報告書で、日本とドイツも「為替監視リスト」に含めた。「日銀は察知していたのでは」とするニューヨーク筋の見方を聞いたとき「これで日銀は追加緩和できなかったのか」との可能性がちらついた。

 日銀の黒田東彦総裁は、自らの金融政策が円安を意図していないと明言する。しかし、海外市場でその発言を額面通りに受け止める関係者はほとんどいない。日銀も当然、その実態は把握していたであろう。

 そう考えてくると、4月初旬から外国為替市場で注目されていた為替報告書の発表が遅れたことも、不可解との印象も受ける。

 トランプ旋風にあおられている米国民の感情に直接触れながら市場と向き合っているニューヨークのファンドは、特に今回の為替報告書に注目していた。米国内で高まるドル高批判への対応は、ドル相場に大きな影響を与えるからだ。

 そのような市場環境で、日銀が金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決めた直後、円が1ドル=106円台まで急騰するなかで、為替報告書が発表されたことは「介入への強烈なけん制球」と受けとめられる。

G20財務相・中央銀行総裁会議への出発前に、記者の質問に答える麻生財務相(26日、羽田空港)=共同

G20財務相・中央銀行総裁会議への出発前に、記者の質問に答える麻生財務相(26日、羽田空港)=共同

 日本側は、麻生太郎財務相が間髪入れず、「一方的で偏った投機的な動きに極めて憂慮している」と述べた。加えて「(為替介入など)我々の対応を制限することは全くない」とも反論した。

 「通貨戦争」の様相が頭をよぎる。

 政府・日銀が為替介入を強行すれば、米議会は保護主義的だとの理由で日本に対する制裁を論じるであろう。一方、安倍晋三政権側は選挙を意識して、円高・株安に毅然とした対応が迫られる。財政政策はもちろんだが、高まるヘッジファンドの投機的円買いを直接抑え込むには即効性に欠ける。報道されている選挙候補日には間に合わないだろう。

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