2019年9月20日(金)

供給網復旧へ動く ソニーは生産委託の拡大検討

2016/4/19 2:00
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熊本県を中心とする地震で打撃を受けた製造業が生産再開に向けて動き出している。ソニーは他社への委託生産を増やすことを検討。トヨタ自動車の再開の鍵を握るアイシン精機も他の工場での代替生産を探っている。傷ついたサプライチェーンの再構築を急ぐが、九州には主要産業の製造拠点が集まっており、影響は域外にも広がっている。

九州にはソニー、トヨタなどが主力工場を設置。液晶パネル向け部材生産で世界シェア4割超に上る富士フイルム子会社の工場をはじめ、生産が滞れば日本以外にも打撃を与える拠点が多い。

ソニーは画像センサー向けの半導体を手掛ける熊本工場(熊本県菊陽町)が14日から止まっている。18日、一部品目について、富士通の三重工場(三重県桑名市)への生産委託を増やす検討に入ったもようだ。

被災工場の再開時期は未定。デジタルカメラ向けはグループ内外での生産を模索。一部スマートフォン向けは富士通をはじめ、外部に生産委託を拡大する可能性もある。

富士フイルムは液晶パネル向け部材「偏光板用保護フィルム」を手掛ける富士フイルム九州(熊本県菊陽町)の再開見通しが立っていない。20人超の技術者を派遣し復旧作業を急ぐとともに、当面は現在ある在庫で対応する。再稼働までに時間がかかれば、神奈川県と静岡県の工場での代替生産に切り替える計画で、準備に入った。

液晶パネルなどに欠かせない回路原板(フォトマスク)を手掛けるHOYAの熊本工場(熊本県大津町)は16日未明の地震で火災が発生した。「操業停止が1カ月に及ぶ可能性がある」として、韓国や台湾の自社工場での代替生産の準備を進める。ルネサスエレクトロニクスは車載用半導体を生産する川尻工場(熊本市)を14日から停止した。早急に生産再開のめどを示す方針だ。

一方、ホンダは二輪車を生産する熊本製作所(熊本県大津町)の操業を22日まで休止することを決めた。

トヨタも18~23日に全国の工場で段階的に生産をやめる。ドアの開閉を制御する部品などを供給する熊本市のアイシン子会社が被災したためで、22~23日は本体とグループ会社の計15工場で26ラインを休止。5万台程度の生産に影響が出る見通しだ。アイシンには60人の支援要員を送った。

アイシンは設備の本格的な被害確認を始めた。電力供給は回復したが変電設備などが復旧しておらず、「生産設備の動作が確認できない」(広報担当者)。愛知県などの拠点から応援要員を派遣している。復旧作業と並行して他の工場での代替生産の検討に入った。アイシンの新豊工場(愛知県豊田市)などが候補に挙がっているもようだ。

自動車の樹脂部品を手掛けるニフコは子会社のニフコ熊本本社工場(熊本県合志市)が稼働を停止した。生産再開まで、19日以降にグループの他工場で代替生産する。

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