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LIXILグループ、6年ぶり最終赤字 16年3月期

LIXILグループは11日、2016年3月期の連結最終損益が200億円の赤字(前の期は220億円の黒字)になったと発表した。従来予想は50億円の黒字で、一転、6年ぶりの最終赤字となる。長期金利の低下などに伴い、国内子会社の年金関連の費用が営業段階で約100億円増加した。

最終赤字となる原因は大きく分けて2つ。国内の年金関連の費用増と不採算事業での減損損失の計上だ。

企業は将来支払う退職一時金や年金について、現時点で用意しておくべき金額を退職給付債務として決算上、認識しておく必要がある。LIXILグは、LIXILなど国内子会社の退職給付債務を見積もる割引率を引き下げ、年金関連費用が膨らんだ。

計算に使う割引率には20年物国債などの利回りを参考にしている。15年3月期に国内外合わせて1.6%としていたが、国内金利の低下を受けて引き下げた。会社側は「開示できない」(IR担当者)としているが、0.6%程度まで下げたとみられる。

この結果、年金の積み立て不足が拡大したうえ、年金資産の運用に伴う損失も出た。

一方、水栓金具を手掛ける独子会社グローエでは、割引率のもとにしている「欧米の高格付けの社債利回りが上昇した」(IR担当者)ことで退職給付債務が減少して、利益押し上げ効果となった。

中国で水回り事業を展開していた子会社「ジョウユウ」で不正会計が発覚した問題では、90億円の損失を新たに計上した。国内の新設住宅着工戸数の低迷により、住宅外装材事業なども減損損失85億円が発生した。

LIXILグにとどまらず、日銀のマイナス金利政策導入で、退職給付債務の算定に必要な割引率の引き下げを迫られる企業は多い。上場企業は15年度末の割引率で計算した退職給付債務が14年度末に比べて1割以上増えると、バランスシートに負債として計上する必要がある。

増加分を「数理計算上の差異」として損益計算書に反映する方法として、数年に分けて計上する企業もあれば、LIXILグのように単年度決算で一括処理する方式を採用しているところもある。積み立て不足の拡大が、上場企業全体の収益下押し要因となる可能性がある。

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