北陸新幹線、「けいはんな」通る第3案 京都と大阪間、与党委
北陸新幹線の大阪への延伸ルートを検討する与党の委員会は11日、交通政策などに詳しい有識者2人に聞き取りをした。京都と大阪を結ぶルートは有識者から関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)を通る第3の案が新たに出され、選択肢に含めることにした。検討委は候補となるルートを絞り込んだ中間報告を4月中に取りまとめる予定だ。
検討委はこれまで、京都駅からは直接、新大阪駅または天王寺駅を結ぶ2ルートを検討してきた。これに対し大阪産業大学の波床正敏教授は「学研都市に新幹線の駅ができれば沿線の活性化につながる」と話した。
大阪側の終点に関して京都大学大学院の藤井聡教授は「新大阪駅は山陽新幹線が乗り入れ便益性が高い」「(台地にある)天王寺は防災性と強じん性が高い」などと双方のメリットを指摘。その上で津波対策など「防災性を確保できるなら新大阪の方がいい」との考えを示した。
両教授は将来の関西国際空港への乗り入れ構想については「西日本各都市と世界各都市のアクセスが飛躍的に向上する」(波床教授)などと肯定的な意見を述べた。