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愛媛・高知、全市町村で人口減 国勢調査、高松は増加

総務省が26日発表した2015年国勢調査の人口速報値で、同年10月1日時点の四国4県の人口合計は前回調査(10年)比3.2%減の384万7千人となった。少子高齢化の進行などで4県ともに減少し、減少率も拡大した。愛媛と高知は全市町村で減少。香川や徳島でも大半の市町村が減少したが、交通アクセスなど利便性が高い市町では増加もみられた。

県別では高知の減少率が4.7%と最も高く、全国では秋田(5.8%減)、福島(5.7%減)に次ぐ3番目だった。徳島は3.7%、愛媛は3.2%、香川は1.9%それぞれ減少した。

各県の調査によると、4県で最も減少幅が大きかった市町村は高知県馬路村で18.9%。山間部で産業を育てにくく人口は822人と1千人を割り込んだ。減少幅が大きい高知県の大豊町や仁淀川町、徳島県つるぎ町のほか、愛媛県で減少幅が12.3%と最も大きかった久万高原町も同様だ。

高知県土佐清水市は観光・漁業の衰退に加え、南海トラフ地震の懸念が追い打ちをかける。愛媛県では伊方町も11.5%と大幅減となった。四国電力伊方原子力発電所の停止で原発関連の仕事が減ったことが響いた。

一方、利便性の高さや企業進出などを背景に人口が増加した市町村もあった。香川では高松市が0.4%、宇多津町が2.8%増加した。地域経済の中心である高松市は周辺からの人口流入も多く、マンション建設など住宅整備が進む。

宇多津町では出生者数が死亡者数を上回る「自然増」も人口増に寄与した。同町によると、隣接する坂出市の工業団地や丸亀市の企業などに通勤しやすいほか、瀬戸大橋にも近く本州へのアクセスも良い環境から若い世帯の移住が多い。昨年10月にイオンタウン宇多津店が開業し、従業員の転入もあったという。

徳島では松茂町、北島町、藍住町で増加した。いずれも企業が集まる鳴門市や徳島市中心部へのアクセスが良く、ベッドタウンとして若年層を中心に流入が続く。フジグラン北島(北島町)やゆめタウン徳島(藍住町)といった大型商業施設も充実。徳島市中心部は商店街が衰退しており、買い物の便利さも若い世帯が住居を選ぶポイントになっているようだ。

各自治体は雇用の増加や施設の整備などを移住につなげ、人口減対策に取り組む。馬路村はポン酢やユズのドリンクなどの加工品を製造し、雇用を確保しようとしている。

ただ、村外から通勤する人もおり、必ずしも定住につながらない側面もある。今後、林業や観光振興にも力を入れるほか、村営住宅の整備などにより、移住を増やす戦略だ。

一方、増加組の宇多津町は40歳未満の新婚世帯に家賃を月1万円、最長で2年間助成し、さらなる定住増を目指す。藍住町は文化ホールを中心とした総合施設を計画し、17年中の完成を目指す。文化政策で町の魅力を高め、住民を引き付ける狙いだ。自治体間の人口の奪い合いという側面も強まっている。

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