広島市、バス路線統合の社会実験 都心部で51日間
広島市は22日、都心部で重複するバス路線統合の社会実験を実施すると発表した。広島電鉄と広島バス(広島市)が運行するバス路線を共同運行にし、重複が顕著なJR広島駅から紙屋町の間の便数を大幅に減らす。減便で生じた運転手やバス車両の余裕を活用して新路線も試験運転する。
実施期間は2016年1月23日から3月13日までの51日間。広島電鉄が運行する温品四丁目から広島駅を通って紙屋町の県庁前に着く路線と、広島バスの祇園大橋から紙屋町経由で広島駅に行く路線を統合する。紙屋町、広島駅を通って温品四丁目と祇園大橋が直通する形になる。
統合は平日は朝夕のピークを除き実施する。平日のピーク以外の時間には広島駅―紙屋町間を2路線で92便が運行しているが、統合実験では43便に減る。終日路線を統合する休日には、同区間の便数は215便から106便になる。
路線統合で生じた余裕を活用して、広島市西区の商業施設「アルパーク」から広島県府中町の同「イオンモール広島府中」を結ぶ新規路線を開業する。バス停を設置できないため、高速道路を通行し、間の停留所は広島港のみとなる。
広島市は中心部で大量に走るバス路線の再編統合と、利用者が少なく採算が悪化している郊外のバス路線の効率運用・維持を柱とした公共交通の見直しを進めている。今回の統合実験をバス路線の再編の参考にする。
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