JR西日本、湖西・北陸線に防風柵 70億円投じ6カ所整備
西日本旅客鉄道(JR西日本)は16日、湖西線と北陸本線で防風柵を追加整備すると発表した。計6カ所で70億円を投じ、2017年度中に工事を終える。同路線は強風による運休や遅延の多さが課題となっており、特急「サンダーバード」などの運転見合わせ時間を、従来比で3分の1程度に抑える効果を見込む。
湖西線では近江中庄(滋賀県)―永原(同)間など4カ所、計10.4キロメートルに高さ約2メートルの柵を設ける。すでに整備した区間では「運転見合わせ時間が6~7割減った」(同社)ため、追加整備でも同様の効果を見込む。
同日記者会見した真鍋精志社長は、北陸新幹線敦賀延伸後、在来線に乗り入れるため導入するフリーゲージトレイン(軌間可変電車)は「(鉄道建設・運輸施設整備支援機構が)九州新幹線の長崎ルート用に開発した土台ができることが導入の前提だ」と説明。車両開発は遅れており、北陸新幹線での利用が大幅にずれ込む可能性がある。
また山陽新幹線では、NTTドコモなど携帯電話3社と25日から小倉―博多間の9トンネル内に中継施設を設置し、携帯電話をつながりやすくする。山陽新幹線で未対応の区間は新山口―小倉間のみとなる。