2019年2月23日(土)

ルネサス、高知工場閉鎖へ 県と共同で譲渡先探す

2015/12/2 12:10
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ルネサスエレクトロニクスは1日、高知工場(高知県香南市)を閉鎖する方針を発表した。2~3年後をメドにしており、協力工場を含め300人以上の従業員の雇用は宙に浮くことになる。高知県はルネサスと共同で工場の譲渡先などを探し、県内経済への影響を最小限に抑える考えだが、大きな雇用吸収力を持つ同工場閉鎖の影響は不透明だ。

閉鎖方針が決まったのは、全額出資子会社で半導体製造のルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリング(茨城県ひたちなか市)高知工場。ルネサスの従業員230人と協力工場の社員130人が働いている。

同日、ルネサスエレクトロニクスの鶴丸哲哉社長は尾崎正直知事を訪ね、閉鎖方針に至った経緯を説明した。尾崎知事は「30年間、県経済に貢献してくれた企業が撤退するのは残念。(閉鎖後の)再雇用には協力していきたい」と応じた。

同工場の諏訪内尚克工場長は「従業員の処遇は労使で協議する。工場が稼働している限りは雇用継続に努力する」と話した。ルネサスは県に協力を要請。高知工場の譲渡先確保や建設予定だった第2棟用地の県への無償譲渡など、5点について対応を確認している。合意に向け、県は12月議会に関連議案を提出する。

会談後に鶴丸社長は「事業継続に力を尽くしてきた。(閉鎖方針に至ったのは)甚だ遺憾。県とともに雇用維持に努めたい」と話した。

尾崎知事は2日に県庁内に商工労働部の幹部でつくる「ルネサス高知工場集約対策本部」を設置することを明らかにした。今後は高知労働局や地元の香南市など関係機関と連携して対策を進めていく計画だ。

閉鎖方針が決まったルネサスの高知工場は1986年に三菱電機の高知工場として設立された。自動車向けマイコンなどを製造しており、年間売上高は120億円。県の製造品出荷額が5248億円であることを考えると影響は小さくない。雇用面でもルネサスと協力工場合わせて300人以上の雇用の場が失われる影響は大きい。

高知県は首都圏から離れているほか、南海トラフ巨大地震による被害想定が大きいことから工場誘致に苦戦してきた。一方、尾崎知事の進める経済活性化策により、雇用環境は好転の兆しを見せ、10月の有効求人倍率は過去最高水準の1.0倍を維持している。ルネサスの撤退が県の経済活性化の足かせとならないようにできるかどうかが今後の焦点となりそうだ。

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