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首相、法人税「20%台へ早期に道筋」 GDP600兆円実現へ

政府は11日、経済財政諮問会議を開き、国内総生産(GDP)を600兆円まで増やす目標の達成に向けた緊急対策について議論した。安倍晋三首相は企業の利益にかかる法人実効税率について、現在の32.11%から「早期に20%台に下げる道筋を付ける」と改めて強調。目標達成に向け企業の投資や賃上げを後押しする姿勢を示した。

首相は「政府の取り組みと歩調を合わせて設備投資や賃上げにつなげてほしい」と語り、企業側に協力を要請。甘利明経済財政・再生相に当面の緊急対策を月内にとりまとめるよう指示した。政府は緊急対策を2015年度補正予算案や税制改正大綱に盛り込む。

諮問会議の民間議員は11日に公表した提言で「GDP600兆円を今後5年間程度で実現するには賃金や最低賃金の引き上げへの取り組みが重要だ」と提起。業績が拡大した企業に、ボーナスを含む給与総額の大幅な引き上げを要求した。今冬のボーナスについて最大限の引き上げを求めた。

官邸の意向を代弁することが多い民間議員が賃上げに照準を合わせるのは、首相が掲げたGDP目標達成への焦りがある。民間議員は600兆円に増やすのに必要な約110兆円を20年度ごろまでに積み上げるには、年3%程度の賃上げが必要とはじく。だが中国景気の減速などで足元の企業の収益力は弱まっている。賃上げを求める連合の要求基準すら2%程度にとどまっているのが実情だ。

そこで、政府内で強まってきているのが16年度の法人実効税率の引き下げ幅の拡大論だ。政府は昨年末、16年度の実効税率を31.33%以下にすると決定しており、財務省は30.88~30.99%まで下げ幅を拡大する方向で調整している。菅義偉官房長官や甘利経財相は「できるだけ早く20%台とすべきだ」と主張し、さらなる拡大を模索している。

ただ11日の諮問会議では「16年度に20%台に引き下げるべきだ」と迫った民間議員の榊原定征経団連会長に対し、麻生太郎財務相は「企業の手元資金が積み上がるだけではないか」と反論。政府内には給与総額を課税対象にする外形標準課税を引き下げ分の財源にあてることに「企業に賃上げの意欲を失わせる」との慎重論も根強く、財源探しは一筋縄ではいかなそうだ。

民間議員は消費喚起に向け、専業主婦のパート労働などの年収が130万円を超えた場合に発生する健康保険などの保険料負担の軽減も提言に明記した。主婦が働きやすい環境を整え、家計の可処分所得の向上を目指す考えだ。

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