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四国電、伊方原発安全対策に1700億円

四国電力の佐伯勇人社長は29日の記者会見で、再稼働へ地元同意手続きを終えた伊方原子力発電所3号機(愛媛県伊方町)について、安全対策費が1700億円に上ると明らかにした。2016年3月期の連結業績は、引き続きコスト削減などを進めることにより最終黒字を確保できる見通しを示した。

伊方3号機は新規制基準により、想定される最大の揺れ基準地震動が650ガルに引き上げられた。立地する愛媛県の要望を受け、さらに1000ガルに耐えうる追加工事もし、今後も緊急時の作業スペースの設置などを進めることになった。

このためコストを見直したところ、19年3月期までに再稼働に向け完了させる設備工事が750億円、一定期間猶予のある工事が700億円、データ解析などに250億円を計上する。

このうち、敷地内に設置した緊急時対策所の30億円など、15年9月末までに700億円余りが支出済みという。佐伯社長は中長期的には「追加になる要素もある」としてさらに膨らむ可能性を示唆した。

一方、同日発表した15年4~9月期の連結純利益は、前年同期比11%減の109億円となり、4~9月期としては2期連続の黒字となった。売上高は同1%増の3231億円だった。電力需要は減ったが、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度に基づく賦課金や交付金増が寄与した。

経常利益は11%減だったものの、従来予想のほぼ2倍の175億円を確保した。四国域内で雨が多かったことで運転コストの低い水力発電所の稼働率が高まったほか、同様に石油や液化天然ガス(LNG)に比べ安い石炭燃料比率の上昇、燃料価格の低下などで85億円の収支改善効果があった。

通期の売上高は前期比2%増の6800億円を見込む。佐伯社長は利益水準について、伊方3号機の再稼働時期が見通せないとして、具体的な明言は避けた。ただ、酷使が続いている火力発電所の修繕費用が増える可能性があるとしたうえで「なんとかして(2期連続の)黒字は確保したい」と話した。

伊方3号機を巡っては、地元の愛媛県の中村時広知事、伊方町の山下和彦町長が26日に再稼働を容認する考えを四国電に伝えた。現在、国が工事計画や保安規定を審査中。四国電は30日に竜巻対策の工事計画について補正書を出す予定で、四国電側から国に提出する書類手続きは完了することになる。

伊方3号機が再稼働すれば月40億円の費用減効果がある。再稼働時期について、佐伯社長は「年内は現実的に難しいだろう」としたが、収支好転となれば2年前に上げた電気料金の引き下げ、社員の給与カットの見直しなども検討する考えを示した。

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