2019年1月23日(水)

米軍跡地を災害拠点に 埼玉県入間市、防衛省案を受け入れ

2015/9/25付
保存
共有
印刷
その他

埼玉県入間市は24日、米軍基地跡地の一部敷地の利用計画について、自衛隊病院や災害対処拠点を整備する防衛省の利用案を受け入れる方針を同省に伝えた。病院では一般の患者も一部受け入れるほか、時間帯を定めて広場を開放するなど、市民にも利点があると判断した。1978年の全面返還以降、用途が定まらなかった同地の整備計画が動き出す。

対象となる米軍跡地は航空自衛隊入間基地に隣接した約28ヘクタールの「東町側留保地」。現状は建物はほぼなく、雑木林となっている。西武池袋線稲荷山公園駅(狭山市)や入間市役所に比較的近い。

防衛省が示していた内容は主に2つ。一つは首都直下地震を想定し、救援物資や部隊を集結させる災害対処拠点の設置。平常時には運動場としても使える。もう一つは自衛隊病院の建設だ。救急科などを備え、60床程度を想定する。入間基地や首都圏中央連絡自動車道(圏央道)入間インターチェンジからも近く人員や物資の輸送に便利だ。

防衛省は2014年9月、入間市に利用案の受け入れを要請。国有地だが地元自治体の意向を尊重する取り決めがあるためだ。市は審議会で9回にわたり検討、8月には同省の利用計画に「同意すべきだ」との答申を出していた。

市が利用案を受け入れたのは市民にも利点があるためだ。自衛隊病院は自衛隊員や関係者のみが対象だが、隊員の診療に支障を来さない範囲で、医療機関から搬送される入院や手術を必要とする2次救急患者を受け入れる。災害拠点を整備する土地には運動場を設け、週末や平日の夜間など自衛隊が使わない時間帯に住民に無料で開放する。

市は08年、同留保地に運動公園や健康施設を設ける計画をまとめ、防衛省に提出していた経緯がある。ただ、土地の取得や施設の建設費負担が重く、市主導での計画は実現性が低かったという。同省が市に示した利用案は、市がもともと計画していた案と整合性がとれることも受け入れる要因となった。

防衛省は15年度中に調査工事に着手し、19年度中の完成を目指す計画だ。市は同留保地の整備について財政負担を想定していない。

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報