印ネスレの即席麺、販売禁止撤回へ
■ネスレ・インディア 即席麺「マギー」に対し、インドのムンバイ高裁が販売禁止命令を撤回させる方向に動いた。6週間以内にマギーの鉛を検査し、含有量が2.5PPM以下であれば店頭に戻すことができるとした。
マギーは6月5日、検査でこの安全基準値を超える鉛の含有量が検出された疑いで、インド食品安全基準局(FSSAI)から販売禁止命令が出されていた。
販売禁止命令の撤回を求めるネスレ・インディアの請願に応じ、ムンバイ高裁は禁止命令が「自然的正義」の原則に反するとの判断を下した。また同高裁は、6週間以内に国内3カ所の認定検査施設でマギーのサンプルを再検査するよう求めた。政府の弁護士は裁定のあと取材陣に対し、もし鉛の量が許容範囲内であれば、ネスレ・インディアはマギーの製造・販売を再開できると語った。
この裁定の前日には、同国政府がネスレ・インディアに対して、鉛が基準値以上に含まれていた疑いで64億ルピー(約122億円)の支払いを求める訴えを起こしていた。
政府はネスレに対し、不公正な取引慣行、不良品の販売、未承認製品の販売について訴えを全国消費者紛争救済委員会(NCDRC)に起こしたもの。NCDRCは1988年、消費者保護法の下、半官司法機関として設立された。(ニューデリー=キラン・シャルマ)