2019年2月20日(水)

留萌線増毛―留萌間、16年度内に廃止 JR北海道

2015/8/11付
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北海道旅客鉄道(JR北海道)が経営合理化に向け、赤字路線の廃止を本格的に進める。島田修社長が10日、増毛町を訪れ、赤字が続く留萌線増毛―留萌間(16.7キロメートル)を2016年度内に廃止したいとの考えを沿線の留萌市長と増毛町長に正式に伝えた。鉄道事業で年300億円規模の赤字が続くなか、事故や不祥事が相次ぐ同社は事業の選択と集中で安全再生をめざす。

今後、沿線の各自治体が意見をまとめてJR北海道へ要望を伝える。JR北海道と自治体などで構成する協議会が合意した後、廃線の1年前までに国土交通相に届け出る必要がある。島田社長は10日、説明会後に開いた記者会見で「15年度内の廃線の届け出を希望している」と説明した。

不採算路線を多く抱えるなか、まず留萌線増毛―留萌間の廃線に着手した理由は、同区間の乗客の落ち込みと、かさむ防災費。同区間の輸送密度(1キロメートルあたりの1日の平均輸送人員)は1987年度の480人から2014年度は39人に下がった。年1億6千万円以上の赤字となっている。

島田社長は「廃止をしたら直ちに1億6千万円の赤字が解消するとはならない。何年かかけて収支の改善につながっていくと思う」と話した。防災費については「近年、雪崩などで防災費がかなり必要になり、数十億のお金を投入しないと永続的に運営することができない」と説明した。

説明を受けた増毛町の堀雅志町長は記者団に、「非公式の相談はあったが、とうとう来てしまった。非常に残念です」と述べた。廃線への賛否については明言を避けた。今後のJRへの要望については「9~10月に町民から意見・要望を聞きたい」という。留萌―増毛間のバス運行の充実が必要との考えを示唆した。

留萌市の高橋定敏市長は「利用状況は承知している」と発言。「安心・安全を最優先するためにも、乗客の少ない路線は大変難しい部分があることは重く受け止めなければならない。そう市民に伝え、議会に説明していきたい」と廃線を受け入れる姿勢を示した。

JR北海道は廃線後も地域振興などで沿線自治体に協力する考え。代替バスや金銭面での支援などは自治体の要望を聞きながら検討するという。他の線区の廃止については「全くまだ具体的に決まったものは現時点ではない」とした。

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