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日本、本気のタックルを ラグビーW杯9月開幕

2015/8/7 3:30
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ラグビーの第8回ワールドカップ(W杯)イングランド大会が9月18日に開幕する。日本代表はエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)の下、1次リーグ4試合で3勝を挙げての初の8強を目指す。達成すれば、番狂わせの少ないこの競技では快挙だ。大会まで残り1カ月。過去最高の強化体制で準備を進めてきた日本代表にとって、正念場の時期が始まる。

世界的な知将、ジョーンズHCが2012年に就任して以来、日本は着実に成長してきた。主力不在とはいえ、ウェールズ、イタリアから初勝利も挙げた。それでも肝心のW杯で勝てないと意味がない。「どれだけ日本が変わったかを世界に見せたい」(SH田中史朗)という願いは届くか。

3日まで北米で行われたパシフィック・ネーションズカップ(PNC)は6チーム中4位。結果だけを見れば不安になるが、日本は大会をW杯への調整の場に充てている。ベストメンバーを組まず、戦術も細部を詰めていない。4年前はPNCに全力投球で優勝したが、W杯で勝てなかったことを考えれば、HCの割り切りはある意味、頼もしい。

HCは母国オーストラリアを率いた03年W杯で本大会準々決勝まで猛練習を続けた。計算通り準決勝でピークを迎えた豪州は優勝候補ニュージーランドを撃破。イングランドに敗れた決勝も紙一重だった。今回も本番まであと4試合、独自の計算があるはず。

その一つが国内組だけで行った6月の宮崎合宿だろう。有酸素運動とミニゲームの反復など厳しいメニューを間断なく続けた。しまいには選手の間にこんな冗談がこぼれるほどだった。「誰か肉離れしないかな」――。過労の"証拠"が出れば練習が楽になるという淡い期待は外れた。「ケガする寸前で練習を止める。エディーは絶妙なコントロールをする」とある選手。

根性練習ではなく内容にも工夫がある。練習の成果が表に出るまで時間が掛かることはよくある話。力は間違いなく上がっている。既に上積みがみえるのがスクラムだ。PNCでは相手を押し込んでペナルティーを連取。PGで3点というのが大きな得点源だった。

一方で致命傷になりかねない課題も残っている。PNCのフィジー戦では、個々のタックル力不足が露呈した。少しでも守備網が乱れると、スピードに乗って突進する相手に体の芯を当てきれないケースがある。技術の問題もあるが、もう一歩踏み込めるかという心の問題かもしれない。

1勝した1991年大会を除けば、過去のW杯で日本が最も良く戦ったのはフランスなどの強豪に善戦した03年だ。特にファンの胸を打ったのが"狂気"すら感じさせるタックル。負傷の恐怖を毛ほども感じさせず、巨漢に頭から突き刺さる。事前の試合は惨敗続き。批判を見返したいというプライドが、競技の根源である闘争心につながった。

19年のW杯は自国開催。今大会の成否が4年後にどれほど意味を持つか。残り1カ月。体力や技術を劇的に伸ばすのは困難でも、心には時間が掛からない。

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