小中の不登校、2年連続増 14年度12万人
2014年度に「不登校」を理由に30日以上欠席した小中学生は計12万2902人で、2年連続で増加したことが6日、文部科学省の学校基本調査(速報)で分かった。前年度から3285人増えた。全児童に占める「不登校率」は小学生で0.39%となり、1991年に調査を始めて以来最も高くなった。
不登校の内訳は小学生が2万5866人(前年比1691人増)、中学生が9万6789人(同1608人増)だった。中学生の不登校率は2.76%で、約36人に1人の割合だった。
不登校児とは別に、1年以上所在が分からない小中学生は123人(前年比260人減)となり、4年連続で減少した。
不登校は2001年に過去最多の13万8733人を記録。その後、国や自治体がスクールカウンセラーの配置など対策を拡充して減少傾向にあったが、13年度は6年ぶりに増加に転じていた。
文科省児童生徒課の担当者は「フリースクールなど、学校以外の受け皿が増え、無理をしてでも子供を学校に通わせようとする保護者が減っているのではないか」と分析。同省は不登校を減らす取り組みだけでなく、不登校児向けに個別の学習支援計画を作るなどの対策も検討している。