函館―三沢線の減便検討、日航会長 新幹線が逆風
日本航空の大西賢会長は札幌市内で31日、記者団に対し子会社の北海道エアシステム(HAC)が運航する函館―三沢線の減便を検討していることを明らかにした。2016年3月に北海道新幹線が開業すれば、同路線の利用客が新幹線に流れる可能性が高いため。また函館―道東間の路線を新幹線開業に合わせて再開するのは「現状でみると難しい」と話した。
函館―三沢線は現在、季節限定で運航し、15年度は8月から土日祝日に1往復する。「新幹線が来ると非常につらい路線になる」といい、新幹線の運賃やダイヤが発表された時点で航空需要への影響を判断し、減便するかを決めるとした。
HACの経営状況については「まだ債務超過状態だ」といい、現時点では路線の再開よりも安定運航の定着を優先する。ただ、函館―三沢線を減便すれば機材繰りに余裕ができるため、「減便する部分と要望に応じて進出する組み合わせを考える」と、将来は休止中の路線を再開する可能性を示した。
このほか、新幹線開業に合わせて函館発着路線の機材を小型化することや、片道は新幹線、片道は航空機を利用する旅行商品の開発を検討中であることも明らかにした。
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