福島、出生率の伸び全国最大 14年

2015/6/6付
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厚生労働省が5日発表した2014年の合計特殊出生率(女性1人が生涯に産む子供の推定人数)は、福島県が前年より0.05ポイント高い1.58で、全国で最も伸び率が大きかった。青森県も0.02ポイント上昇した。宮城、岩手、秋田の3県は低下し、特に宮城は全国で5番目に低かった。山形県は横ばい。人口減が進む東北では、子どもを産み育てる環境改善が急務だ。

福島県の出生率は1.58で1.6を記録した01年以来、13年ぶりの高さとなった。前の年と比べた伸び率も0.05ポイントと、全都道府県で最も高い伸びとなった。

福島県は11年の東日本大震災に伴う原発事故の影響で県外への避難住民が増えた。ただ同県は震災後に18歳以下の子供の医療費を無料にするなど、子育て支援策を重点的に打ち出している。県の担当者は「母親が電話で育児相談できる窓口も12年から設けており、そうした支援策が結実した」と話している。

青森県の出生率は1.42で13年比0.02ポイント上昇した。前年比プラスは2年連続。同県では民間レベルでも子育てしやすい環境づくりへの取り組みが盛んだ。青森銀行は出産・育児などで退職した女性行員を再雇用する制度を導入。みちのく銀行も16年4月に、育児中の行員や子会社社員の子どもを預かる保育施設を青森市内に開設する。

ただ、青森県の出生数は8853人で13年より273人減少し、過去最低を更新した。

宮城、岩手、秋田の3県では出生率が前年から下がった。中でも落ち込みが激しいのは宮城県で、14年の出生率は1.30と前年と比べて0.04ポイント低下。東京、京都、北海道、奈良に次ぐ低さだった。

14年の出生数は1万8069人と前年から880人減少しており、東北6県で最大の減少幅となった。

仙台市によると「出生率は東日本大震災後に上昇していたが、長期的には低下傾向が続いている」という。

岩手県の出生率は1.44と、前年比で0.02ポイント下がった。同県は14年の出生数が8803人と、前年から428人減少した。減少幅は震災のあった11年以来の大きさとなった。

山形県の出生率は1.47で前年比横ばいだった。吉村美栄子知事は「新たな『子育てプラン』に掲げる総合的な少子化対策の取り組みをさらに推進する」とのコメントを発表した。

秋田県の合計特殊出生率は前年より0.01ポイント低い1.34となり、2年連続で低下した。出生数が179人減少したためで、人口1000人当たりの出生者数の割合も0.1ポイント減って5.8と、20年連続で全国最低となった。

秋田県では結婚支援センターによる婚活支援、子どもの医療費補助などの対策を行っているが成果がなかなか表れてこない。

県では「数年で急速に改善できるものでもない。新たに作成する人口問題の総合対策を含めて息の長い対策を続けるしかない」(人口問題対策課)としている。

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