2018年11月16日(金)

ワールド、500店閉鎖 不採算ブランドも廃止

2015/5/19付
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ワールドは18日、全店舗の15%前後にあたる400~500店を2016年3月期中に閉店すると発表した。併せて10~15の不採算ブランドを廃止する。低価格の「ファストファッション」の台頭などで業績低迷が続いており、抜本的なコスト低減で経営を立て直す。17年3月期に15年3月期の約2倍にあたる100億円以上の営業利益を目指す。

不採算ブランドを削減し、「シューラルー」など主力事業に注力する(都内で開いた展示会)

今年4月に創業家以外から初めてトップに就いた上山健二社長による大規模な事業見直しの第1弾となる。同社長は記者会見で「ここ最近では最大規模の閉店になる」と述べた。赤字店舗だけでなく、利益が出ていても収益性の低い店舗は閉店するという。全体の1割強にあたる10~15ブランドも今期中に廃止する。具体的なブランド名は「現時点では開示しない」(ワールド)という。

「これまでは出店することで売上高を伸ばしてきたが、店舗の維持や在庫を抱えることでコストが膨らんでいた」(上山社長)と分析した。今後は出店を抑制し、利益を生み出す体制の構築に注力する方針を示した。

上山社長は「固定費のスリム化に一切聖域は設けない」としながらも、店舗の閉鎖やブランド廃止に伴う人員の削減については「現時点では何も決まっていない」(上山社長)と述べた。

同社が同日発表した15年3月期の連結売上高は前の期比3.5%減の2985億円、営業利益は43.4%減の52億円、最終利益は2.2倍の45億円だった。14年3月期に遡り国際会計基準を適用した。

婦人服の「アンタイトル」や紳士服の「タケオキクチ」、家族層向けの「ハッシュアッシュ」など主力ブランドの販売が消費増税後の買い控えなどで前年を割り込んだ。

ワールドは00年代に百貨店を主販路とする他のアパレル企業に先駆けてショッピングセンター(SC)へと販路を広げ、成長を続けてきた。ただ、SC内の店舗間の競争が激化し、ブランドの同質化や、割引販売の常態化が指摘されている。

ワールドもこうした競争に巻き込まれた。売り場を失わないよう、赤字でも店舗の維持を優先させたケースもあったという。ファストファッションなど低価格販売の店舗が増え、市場価格全体が低下したことも逆風となっている。円安によるコスト増なども重荷だ。

業界大手ではTSIホールディングスも8月までに、傘下企業が運営する11ブランドを廃止し、総店舗数の約15%にあたる260店を閉める。

ワールドは成長戦略としてネット事業の強化を掲げる。現状、ネット経由の売上高は130億円だが300億円に引き上げる。ネットで買い物をしやすい環境を整えるほか、ネット販売を主力とする新ブランドの立ち上げも検討している。

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