生物進化の説明「認められ幸せ」 クラフォード賞に太田氏

2015/5/17付
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生物進化を説明する「ほぼ中立説」を提唱した業績でスウェーデンのクラフォード賞を受賞した国立遺伝学研究所(静岡県三島市)の太田朋子名誉教授(81)が授賞式を終え、このほど記者会見した。「1973年の発表当時は批判された。遺伝子の解読データが増えて正しさが認められ幸せだ」などと語った。

進化学では、遺伝子の突然変異のほとんどは生存に有利でも不利でもない「中立説」が68年に唱えられ、有利な個体が生き残る「自然淘汰説」を塗り替えた。しかし中立説では辻つまの合わない例も相次いで判明した。

太田名誉教授は生存に少しだけ不利な変異という考えをもとに「自然淘汰と中立の中間に位置する突然変異もある」という考えを発表した。この説が認められない時期は別のテーマを研究したこともあったという。

理論に対する自信は揺るがず、90年代に裏付けるデータが集まった。今も約30分歩いて研究所に行き、午前中に新着の論文を読むのが日課だ。

同賞は天文学や数学などを対象に80年に創設された。日本人受賞者は2009年の大阪大学の岸本忠三、平野俊夫両氏に次いで3人目だ。

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