コメ減産幅上乗せ、16都道県が達成へ 農水省
農林水産省は15日、2015年産米の生産調整(減反)の取り組み状況を公表した。通常の「生産数量目標」に加え、減反強化に向け減産幅を上乗せした「参考値」を新たに設定している。今回調査では16都道県で参考値の達成が見込めるとしたが、16府県では生産数量目標を上回った。
4月末に聞き取り調査した。主産地では北海道、青森、岩手、宮城、栃木で参考値の達成が見込めるとした。配合飼料工場が隣接する青森、岩手は飼料用米の増産意欲が高い。北海道では大豆などへの転作が増える見通しだ。
秋田、山形、茨城、千葉、新潟などでは生産数量目標を超えていた。消費地に近く、主食用米のブランド力が高いこともあり、もともと過剰生産が多い地域だ。
農水省は「全体としてまだ取り組みが不十分で大規模生産者などに飼料用米への転作を働きかける」としている。14年産米の生産量は788万トン、15年産米の生産数量目標は751万トンで参考値は739万トンだ。参考値を達成した場合、別途、補助金が支給される仕組みになっている。