日経平均が15年ぶり1万9700円台 相次ぐ増配けん引

2015/3/24付
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23日の東京株式市場で日経平均株価は続伸し2000年4月以来、15年ぶりに1万9700円台を回復した。原動力は企業の株主還元の動きだ。ヤフーなど15年3月期末の増配を打ち出した企業の株価が軒並み上昇し、相場を押し上げた。3月期末に配当の受け取りを狙った買いが膨らむ動きは例年みられるが、今年は企業が還元姿勢を強めたことで、株価の反応が大きくなっている。

日経平均の終値は前週末比194円(0.99%)高の1万9754円だった。3月期決算企業の配当を受け取る権利が得られる最終売買日は26日で、個人投資家などが権利取りの買いに動いた。

SCREENホールディングスの株価は一時、前週末比8%高と、ほぼ8年ぶりの高値を付けた。同社は20日に15年3月期末の配当を従来予想の5円から7円にすると発表している。19日に期末配当を倍増すると発表したヤフーは23日まで連日で上昇している。

武田薬品工業やキヤノン、三菱商事など配当利回りの高い銘柄も人気を集めた。高配当銘柄で構成する株価指数「東証配当フォーカス100指数」は23日、前週末より1%上昇し10年の算出開始以来の高値となった。今年の上昇率は14%と日経平均を上回っている。

今年は増配や株主優待制度の導入・拡充を決めた企業が多い。資本効率を意識する経営者が増えて余剰資金を株主に還元する動きが広がったためだ。「投資家の関心も高くなり、株価の反応が大きくなった」(SBI証券の藤本誠之シニアマーケットアナリスト)という。上場企業の15年3月期の配当総額は過去最高を更新する見通しだ。

豊富な手元資金を持つキーエンスは、今期の年間配当を3倍強に増やすことを決めた。市場との対話に後ろ向きだったファナックは対話路線に転じた。海外の投資家は日本企業が変わりつつあると感じ始めている。

最近は「増配余力の大きい銘柄を先回りして買う動きがある」(三井住友アセットマネジメントの小林洋シニアファンドマネージャー)という。村田製作所の株価が3月に2割近く上がるなど、財務体質の強固な企業への買いが目立っている。

もっとも日経平均が2万円近くまで上昇し、東証1部企業の予想配当利回りは1.6%と、08年以来の低い水準になった。海外の配当利回りは米国が2%弱、欧州主要国は2~3%で、日本株は見劣りしている。配当性向でみても日本企業は約3割と、4割を超える欧州など海外に比べて低い。今後も中長期の投資マネーを呼び込むには配当面での魅力を高める努力が必要になりそうだ。

■配当性向 企業の最終的なもうけである純利益のうち、どれだけの金額を株主への配当として支払うかを示す。純利益が100億円で配当総額が30億円なら、配当性向は30%となる。配当の水準を示す指標では、1株の配当金を株価で割った「配当利回り」も重視される。配当利回りが高ければ投資額に対して得られる配当が多くなる。

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