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味の素、AGFを完全子会社に 即席コーヒーで技術連携

味の素は27日、米モンデリーズ・インターナショナルとの合弁会社でコーヒー大手の味の素ゼネラルフーヅ(AGF)を完全子会社化すると発表した。AGFの主力事業である即席(インスタント)コーヒーに味の素の技術を投入。最大手のネスレ日本を追撃する新商品を打ち出し、低迷する即席コーヒー市場で成長を目指す。

AGFは、味の素と米食品大手のゼネラルフーヅ(現モンデリーズ)が折半出資で1973年に設立。2014年にモンデリーズがコーヒー事業を分社して新たに欧州大手と合弁企業を設立すると決めたことを受けて、株式の取得交渉を進めていた。

4月中にモンデリーズが保有するAGFの50%の株式を270億円で取得する。社名や経営体制、「ブレンディ」「マキシム」といったブランド名などは変えない。

27日の記者会見で味の素の伊藤雅俊社長は「味の素が持つ香りやうま味の技術を取り入れて、AGFの商品を全面的に強化する」と述べた。これまでは契約上、味の素の技術をAGFの商品に盛り込むことができなかった。

例えば味の素は、タイ市場でシェア首位の缶コーヒー「Birdy(バーディー)」に新しいコク味物質「グルタミル バリル グリシン」を配合してミルクのコクを深めた。この成分は味の素が3つのアミノ酸を融合させて独自開発したものだ。15年度から国内食品にも配合する予定で、AGFのコーヒーにも導入ができるようになる。

AGFは今回の完全子会社化を機に、即席コーヒー国内最大手のネスレ日本を追撃する。ネスレは13年に焙煎(ばいせん)したコーヒー豆の微粉末を入れて香りや味わいを高める新製法を即席コーヒー全品に導入した。同社のシェアは7割前後に達しているとみられ、対抗するには商品力の強化が不可欠だ。

AGFは1杯分の即席コーヒーが小袋に入ったスティックコーヒー市場を作り出した最大手で、個食が増える消費環境では有利だ。これに味の素の技術を組み合わせれば強い武器となる。

ただ、国内の即席コーヒーの需要は低迷している。コンビニエンスストアのいれたてコーヒーなどのレギュラーコーヒーに押されているためで、市場全体の活性化につながる販売促進策も課題になりそうだ。

これまでは、モンデリーズとの契約でAGFの事業展開は国内に限られていたが、今後はアジアなど海外事業にも力を入れる。味の素はタイの他にもベトナムやカンボジアで「バーディー」を、フィリピンやブラジルでは粉末ジュースを手掛けている。AGFもこれに加わり、現地のニーズにあった飲料商品などの開発を進める。

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