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上場企業の4~12月経常、7%増益 製造業がけん引

上場企業の2014年4~12月期の経常利益は前年同期に比べ7%増えた。製造業では12%増と2ケタ増益を維持し、全体をけん引した。合理化効果と円安の恩恵を受けて、自動車や電機などの好調が目立った。一方、原油安が響いて石油や商社の業績が悪化。10~12月期でみると減速感も広がった。

16日までに決算を発表した3月期決算企業1520社(金融や電力、新興など除く)を集計した。

製造業は17業種中、13業種が増益となった。トヨタ自動車日立製作所など営業利益(部門ベースを含む)の増減要因を開示している主要10社の9カ月間の利益変動要因を合計すると、為替が4700億円、合理化などのコスト削減で3000億円強それぞれ利益を押し上げた。売り上げの減少が2300億円利益のマイナスに働いたが、吸収した。

日立の場合、価格下落が660億円、人件費などの増加が520億円の減益要因だった。これらを原価低減(1267億円のプラス)や円安(170億円のプラス)などで補った。08年の金融危機後に取り組んできた構造改革の効果が表れ始めたところへ円安が重なり、利益を伸ばすいまの製造業を象徴する決算だった。

もっとも、足元では減速感も漂う。3カ月ごとの業績推移をみると、10~12月期の経常利益の増益率は前年同期比1%増にとどまり、20%増だった7~9月期からブレーキがかかった。原油価格の急落で、石油や商社などで業績が悪化したことが主因だ。

指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油相場は昨年12月末時点で1バレル54ドル前後と、6月からの半年間で5割近く下落した。石油元売り各社では備蓄原油などで多額の評価損が発生したほか、資源権益を持つ総合商社の一角でも巨額の減損損失計上が相次いだ。

小売業も4~12月期が前年同期比3%減と、苦戦を強いられた。消費増税前の駆け込み需要の反動減が予想より長引き、秋・クリスマス商戦に影響を与えたためだ。非製造業全体では経常利益がほぼ横ばいにとどまり、製造業と明暗を分けた。

15年3月期通期の経常利益は前期比3%増え、過去最高水準となる見通し。自動車や電機が全体をけん引し、リーマン・ショック前で最高益だった08年3月期の水準を7年ぶりに上回る。

通期見通しに対する4~12月期の進捗率は約8割だ。1~3月期の経営環境が不透明として業績予想を据え置いた企業も多い。円相場は1ドル=118円近辺で推移しているが、この水準が続けば製造業を中心に業績が上振れする企業が増える可能性もある。

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