NEC、最終黒字227億円 14年4~12月
NECが29日に発表した2014年4~12月期連結決算は、最終損益が227億円の黒字(前年同期は150億円の赤字)になった。不採算事業からの撤退など構造改革が進み、収益が改善している。官公庁や企業ではIT(情報技術)インフラ投資が活発化しており、受注も好調だ。
売上高は4%減の2兆20億円だった。前期にNECビッグローブや携帯電話販売事業を投資ファンドなどに売却し、売り上げが目減りした。ただ消防・救援無線のデジタル化など官公庁向けの大型案件が豊富で、継続事業ベースでは2%の増収を確保した。
営業利益は5割増の356億円だった。13年に競争激化で苦戦していたスマートフォンの開発・製造から撤退。新分野では先行投資が膨らんだが、収益構造の改善で利益が大幅に増えた。
15年3月期通期では、純利益が前期比4%増の350億円になるとする従来予想を据え置いた。足元の利益進捗は想定を上回っており、上振れする可能性がある。
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