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次世代加速器の国際組織幹部、建設地「北上山地を想定」

2015/1/15付
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 国内外の研究者らでつくる次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の国際推進組織の幹部らは14日、2日間の東北視察を終えた。ILCの建設候補地は世界で数カ所挙がるが、リン・エバンス代表は14日の記者会見で「北上山地に作るものと仮定して前に進もうとしている」と述べた。15日以降、東京で国会議員らに会い、日本政府にILCの受け入れを促す。

 今回視察に訪れたのは、ILCの実現を目指す国際的な研究者組織「リニアコライダー・コラボレーション(LCC)」の主要メンバー9人。岩手県の北上山地を建設地にするという想定のもと、気仙沼港(宮城県気仙沼市)からの精密機器の運搬ルートの確認や、関係する自治体や東北大学に施設整備に向けた協力を要請した。

 エバンス氏は14日午前、東北大学の里見進総長との会談後に記者団の質問に応じ、「我々科学者の立場からすると北上山地が最適な場所と考えている」と述べた。その上で「どこか場所を特定しないと構想を進められない」とし、北上山地を建設地として仮定し、施設の詳細設計などを進めていく方針を示した。

 一方、日本政府はILCの誘致をまだ決定していない。現在、文部科学省が受け入れの検討を行っており、その結果を踏まえ政府が誘致の可否を最終判断する。エバンス氏は「来年度中に日本政府が決断することを期待している」と話し、15日には東京でILC受け入れに賛成する国会議員らと会談するなど、説得を続けていく。

 東北では2012年7月、東北6県の産官学組織「東北ILC推進協議会」が発足するなど、誘致活動が本格化している。

 14日午後、視察団と会談した宮城県の村井嘉浩知事は「被災者にとって希望の星となるプロジェクトだ」と述べた上で、「力を合わせて実現したい」と意欲を見せた。東北経済連合会の高橋宏明会長は「世界各地から来る研究者が快適な生活を楽しめるよう準備したい」と述べた。

 一般市民のILCに対する認知度を高め、建設実現につなげようという動きも広がっている。岩手県一関市は昨年7月から「サイエンスカフェ」という名称で、学生など市民20~30人と、ILCに取り組む研究者らとの交流会を継続的に開いている。

 また、LCCの副代表である村山斉氏が中心となり、エバンス代表らとともに昨年12月に書籍『宇宙を創る実験』(集英社新書)を発刊。ILCの機能や意義について一般読者にもわかるように説いた。

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