耐性出にくい抗生物質を発見 欧米チーム新手法

2015/1/8付
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薬剤耐性菌が現れにくいと期待できる新しい抗生物質を発見したと、欧米の研究チームが8日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。感染症を起こすさまざまな細菌に効果があるとみられ、チームは「抗菌薬として開発できれば、耐性菌が現れるのに数十年はかかるのでは」とみている。

抗菌薬は主にカビなどの微生物が合成する物質から作られる。ただ、自然界の微生物のほとんどは人工的に培養することが難しく、新規開発の壁となっていた。

チームは土壌にすむ細菌を培養できる新手法を開発し、細菌が作った物質を調べた。その結果、細菌の外側を覆う層を破壊する化合物を発見し「テイクソバクチン」と名付けた。薬剤耐性の黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染させたマウスのほとんどは敗血症で死ぬが、テイクソバクチンを注射すると生き延びた。

細菌の遺伝子が変異した場合でも、外側の層は変わりにくく、層を壊す薬剤には耐性が出にくいと考えられる。似たメカニズムの抗菌薬バンコマイシンは耐性菌が出るのに30年かかった。

抗菌薬は使い続けると耐性菌が現れるため、常に新薬が待たれている。チームは開発した培養方法で、新しい薬の候補が今後も見つかる可能性があるとしている。〔共同〕

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