2017年11月24日(金)

がん転移を抑える薬剤 九大、マウス実験で確認

2015/1/3付
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 マウスに移植したがん細胞の転移を抑えられる薬剤を見つけたと、九州大の中山敬一主幹教授らが2日、米科学誌に発表した。転移先でがん細胞を取り囲み、増殖を助ける「がんニッチ」と呼ばれる細胞群の形成を阻むという。

 この薬剤はB型慢性肝炎の治療薬として処方されているプロパゲルマニウム。ニッチを狙い転移を抑える初めての薬となり得るが、現段階ではがん患者への効果は未確認。チームは「国の承認が出るまで使用しないで」と警告している。

 チームは乳がん患者の血液を分析し、Fbxw7という酵素が少ない人はがんが再発しやすいことを発見。この酵素が減るように遺伝子操作をし、がん細胞を移植したマウスを調べると、がん細胞の周りにある線維芽細胞がCCL2というタンパク質を多く分泌し、白血球の一種「単球」を呼び寄せてニッチを作り上げていることが分かった。

 単球がCCL2に反応しなくなるプロパゲルマニウムを投与するとニッチが作られず、転移先でのがんの増殖を大幅に抑えられたという。〔共同〕

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