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食用油原料、値上がり シカゴ大豆は2カ月ぶり高値

食用油に使う大豆や菜種の国際価格が上昇している。大豆は米国産が過去最高の豊作になる見通しで、9月には4年ぶりの安値をつけたが、その水準からは約2割上がった。安値のため米国産に需要が集まったほか、米景気回復で物流が増え、大豆の輸送に支障が出ている。円安も加わり、国内の食用油の価格交渉にも影響が出る可能性がある。

シカゴの大豆相場は12日の時間外取引で1ブッシェル10.8ドル前後と約2カ月ぶりの高値で推移している。

大豆は9月下旬には1ブッシェル9.1ドルまで下落した。このため米国産は前年の南米産などに対する価格競争力が高まり、引き合いが増えた。米国からの輸出成約高は堅調だ。

米国では悪天候のため一部で収穫が遅れたうえ、物流の混乱で2014年産大豆の出回りが遅れている。

穀物の輸出港があるメキシコ湾岸までは、ミシシッピ川の水運を利用したはしけで運ぶ。米景気回復を背景に、はしけの物流量が増加している。主に西海岸向けの輸送に使う貨車もシェールオイルの輸送量が増えている。このため、大豆など穀物の輸送に支障が出ている。

供給が増えれば値下がりが進むとみて買い控えていた需要家は、出回りが遅れたため「急いで大豆の手当てに動いている」(コンチネンタルライスの茅野信行代表)。家畜の餌に使う大豆ミールの需要家も確保を急ぎ、大豆相場を押し上げた。

また、ブラジルでは乾燥によって作付けが遅れるとの懸念が出ている。

投機筋も買いの姿勢を強めている。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、ファンドなどの投資家は大豆価格が強含み始めた10月以降に買い越しに転じ、足元では買越幅が広がっている。

大豆と同じく食用油の原料となる菜種も約4カ月ぶりの高値だ。指標となるカナダ・ウィニペッグ市場の10日の相場は1トン452.6カナダドル(約4万6000円)。直近安値をつけた9月下旬より2割弱高い。大豆の値上がりにつれた。

大豆や菜種の足元の値上がりは、国内の食用油の価格交渉に影響しそうだ。製油大手各社は4月以降に食品加工会社などに値上げを求めた。ただ、9月まで原料の値下がりが続いたため、値上げは浸透していない。製油大手のJ―オイルミルズは「原料価格の反発に加え、円安が進んでおり原料コストは再び上がりつつある。改めて値上げを要請しなければならない」と話す。

ただ、足元で大豆や菜種は上昇しているものの、現在の価格水準はなお4年ぶりの安値圏にある。「底入れはしたが、豊作による供給増が上値を抑える」(双日)との見方が出ている。

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