イスラエル「神殿の丘」を完全閉鎖 パレスチナ人射殺で衝突
【エルサレム=共同】イスラエル警察当局は30日、エルサレムでユダヤ人の右派活動家を銃撃したパレスチナ人の男を射殺した。その後、警察とパレスチナ住民との間で小規模な衝突が発生。治安上の予防措置として、エルサレム旧市街のイスラム、ユダヤ両教徒の聖地「神殿の丘」が14年間で初めて完全に閉鎖された。ロイター通信が伝えた。
AP通信などによると、パレスチナ人の男は29日、活動家にバイクで近づいて銃弾を3発浴びせ、殺害しようとした疑いが持たれている。活動家は重傷。警察当局が30日に東エルサレムにある男の家を包囲したところ、男が発砲してきたため反撃したという。
射殺後、周辺のパレスチナ人住民が警察に投石し、警察がゴム弾発砲で応じるなど衝突が起きたという。
パレスチナ自治区ガザを中心に今夏、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスとの間で激化した戦闘が終結した後も、エルサレムでは緊張状態が続き、治安当局とパレスチナ人の衝突が続いている。聖地をめぐる対立などが背景にある。