山陰合同銀、借り手の保証料負担ゼロ 創業者向け

2014/10/21付
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山陰合同銀行と島根県信用保証協会は20日、借り手の保証料負担がゼロとなる創業者向け保証制度を11月1日に創設すると発表した。同行が保証業務の一部費用を負担する仕組みで、信用保証協会が民間銀行から費用の助成を受けるのは全国で初めて。人口減少の目立つ島根県で、官民が連携して成長資金を積極的に新規事業に流す。

山陰合同銀と県保証協会が創設するのは、創業後5年未満の中小企業や個人を対象とした保証制度「縁(えん)」。同行の久保田一朗頭取と県保証協会の松尾秀孝会長が同日、補助金拠出などに関する覚書を交わした。借り入れ上限額は1千万円、融資期間は10年以内に設定した。

県保証協会によると、中小企業が同制度を使って1千万円を借り入れる場合、企業の負担は類似の融資に比べて50万円ほど軽くなるという。制度上は0.91%の保証料がかかるが、その分を制度によって全額助成する。

保証料は山陰合同銀と県保証協会が借り手に代わって負担する。例えば保証承諾の金額が5億円の場合、必要となる保証料は2707万2千円だ。県保証協会はそのうち1607万2千円を、事務費に相当する残りの額を同行が支払う。

融資利率は金融機関が決める。山陰合同銀は10年間で1.55%の固定金利と割安に設定する。さらに、自行の顧客の創業支援にも活用する。2013年に創設した新事業発掘のコンテスト「ごうぎん起業家大賞」の応募者にはさらに0.2%優遇し1.35%とする。

島根県では年々、中小企業の数が減っている。制度融資を使って女性や若者、高齢者などの創業を促すことは地域経済の活性化につながる。企業は金利分だけを負担すればよいので、創業がしやすくなる。

山陰合同銀は島根県に地盤を置くが、法人向け融資は伸び悩んでいる。久保田頭取は助成金を出す理由について「新たな創業が活発になれば、地域金融機関にとっても大歓迎だ」と説明。県保証協会への協力は自行のビジネスにもメリットが大きいとの見方を示した。

「縁」は16年3月31日までの期間限定で、県保証協会は総額10億円の保証を計画している。協会にとっては、同行との協力によって「地域密着金融を進めている民間銀行のノウハウを学びたい」(名越昇専務理事)との狙いがある。

県保証協会は現在、他の地域金融機関とも「縁」への参加交渉を続けており、11月1日までに経営トップが県保証協会の役員を務める島根銀行や島根中央信用金庫(島根県出雲市)などが新たに参画する可能性がある。

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