2019年4月23日(火)

特定秘密法の対象55項目 運用基準を閣議決定、12月10日施行へ

2014/10/14付
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政府は14日の閣議で、機密を漏らした公務員への罰則を強化する特定秘密保護法の運用基準と政令を決定した。特定秘密を指定する機関を19の行政機関とし、指定の対象は防衛や外交分野などの55項目とする規定が決まった。同法の施行日が12月10日となることも確定。法施行に必要な手続きが完了したが、政府の裁量で指定範囲が広がり国民の「知る権利」を損なうなどの懸念がなお指摘されている。

運用基準は、同法の別表で掲げた指定対象の防衛、外交など4分野をより具体化した。防衛分野が最も多く「潜水艦や航空機の性能」など19項目を列挙している。同時に「必要最小限の情報を必要最低限の期間に限り指定する」との留意事項を盛り込み、拡大解釈を禁じた。

報道や取材の自由に十分配慮するとし、国民の「知る権利」を「十分尊重されるべきだ」という記述を明記した。基準は法施行5年後に運用状況を検討し、見直すとしている。

秘密を扱う人の妥当性を審査する「適性評価」の具体的な手順も定めた。各省庁の責任者が職員や契約企業の社員らを対象に実施する。目的外利用を禁じ、プライバシー保護が不十分などの問題が生じた場合の苦情窓口を設置する。

施行令では秘密指定をしない行政機関を挙げ、秘密指定の権限を持つ機関を19に限定。秘密に指定した年月日や指定の有効期間を記した管理簿を作ることを定めた。内部通報の窓口も設ける。

秘密の指定や解除が適切に行われているかどうかを検証し是正を求める「独立公文書管理監」を内閣府に置くことなどを定めた内閣府組織令の一部改正令、12月10日の施行を定めた政令も14日に閣議決定した。

運用基準や施行令については、8月24日までの1カ月間にパブリックコメント(意見公募)を実施。2万3820件の意見が集まり、有識者による9月10日の「情報保全諮問会議」までに27カ所を修正した。その後、同会議の意見を踏まえ一部表現を改めたが、秘密指定の期間や監視制度のあり方などの根幹に関わる部分は修正されなかった。監視制度は政府内部の仕組みとなり、実効性を疑問視する向きがある。

安倍晋三首相は14日の閣議に先立ち、菅義偉官房長官、岸田文雄外相、松島みどり法相ら関係閣僚と協議し、適切に運用する方針を確認した。菅氏は閣議後の記者会見で「国民に丁寧に説明する。様々な懸念や不安があるのは事実で、謙虚に受け止めて適正を確保するための仕組みをつくる」と強調した。

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